• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

富山

県内から唯一 3区に柴田氏

2017年10月4日 紙面から

希望の党の公認を得て街頭演説する柴田巧氏=3日午後、富山県砺波市で

写真

 三日発表された希望の党の第一次公認候補に、富山3区の元参議院議員の柴田巧氏(56)が入り、同選挙区は三つどもえの構図が固まった。一方、元国会議員秘書で、1区の民進の候補予定だった新人今井基之氏(49)の名はなかったが、前向きな姿勢を崩していない。

 柴田氏は早速、富山県砺波市で街頭演説し「安倍一強、他弱の政治を続けるのか、リセットするのかを問う選挙になる」と訴えた。

 前日の出馬会見でも「有権者に改革保守という新たな選択肢を示したい」と強調していたが、公認を得て決意を新たに「富山から日本大改革の新たなうねり、流れをつくりたい」と述べた。

 3区の自民前職橘慶一郎氏(56)は三日、支持者へのあいさつ回り。選対本部幹事長の山本徹県議は「柴田氏の地元の票が希望に流れることが危惧される」と警戒感を強め、「丁寧に実績を訴える」と気を引き締めた。共産新人の坂本洋史氏(47)も支持者へのあいさつに回り、打倒安倍政権を訴えた。「大きな構図が3区でも決まった。立憲主義、安保法制反対の旗印で戦う。自民に未来なく、希望に希望なし」と言い切った。

 一方、希望の党に公認申請している1区の今井氏は「富山から安倍政権に対抗する基軸を打ち出す気持ちに変わりはない」と力を込めた。ただ会見で、民進の玄葉光一郎氏が富山1区に言及し「(今井氏は)なかなか公認される状況にはない」と発言。厳しい状況も予想されるが、今井氏は「希望の党と維新の連携が安倍政権を倒す上で重要なキーワード。大局的な見地から調整が行われていると思う」と語った。

 1区は自民前職の田畑裕明(44)、維新前職の吉田豊史(47)の両氏が立候補を表明。共産も四日に候補者を発表する。維新との協力に今井氏は「譲る気持ちはない」と明言。吉田氏も同様の立場を取っており、流動的な状況が続く。 (山森保、武田寛史、山中正義)

主な政党の公約

新聞購読のご案内