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静岡

あす投開票 注目集める3区と8区

2017年10月21日 紙面から

◆「改憲」「原発」最後の訴え

降り続く冷たい雨の中、有権者に最後のお願いをする立候補者=21日午前10時16分、掛川市で(袴田貴資撮影)

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 十二日間にわたる衆院選の選挙戦も二十一日で最終日。大型で強い台風21号が迫る中、静岡県内小選挙区の候補者は街頭や乗り込んだ選挙カーから政策を訴えた。降りしきる雨に打たれながら一人一人と握手を交わし、投票を呼び掛けた。

 自民党選対委員長に希望と共産の新人が挑む静岡8区。自民前職の塩谷立氏(67)は午前九時すぎ、浜松市中区のスーパー駐車場で街頭演説をスタート。大粒の雨が降る中、傘を片手にスーツ姿で「選挙は投票箱のふたが閉まるまでわかりません。台風も迫っているので、早めに投票に行って」と呼び掛けた。

 「一強ではおごりも出る。自民党以外の選択肢を作り、政治に緊張感をもたらす」。希望新人、源馬謙太郎氏(44)は東区の交差点で、持った傘を揺らして訴えた。終わると信号待ちの車に歩み寄り、運転手らに握手を求めた。

 共産新人の嶋田初江氏(69)は午前八時半ごろ、東区の公園前で街頭演説を始めた。傘は差さずにビニールがっぱ姿で「平和を選ぶのか、戦争の道を許すのかが問われる選挙」と主張。憲法九条改正に反対する姿勢を示した。

 自民と無所属の前職、希望元職による三つどもえの戦いとなった3区。希望の公認が得られず、無所属で戦う小山展弘氏(41)は、選挙カーで磐田市や掛川市を回り、最後の訴え。無所属の今回は比例区での復活はない。「後がない絶対に負けられない選挙。どうか勝たせてください」と、車から身を乗り出して支持を求めた。

 自民前職の宮沢博行氏(42)は、菊川市のJA農産物直売所前で「人に優しい政治、人に優しい遠州を丁寧につくっていく」と力説。所得の向上や障害者福祉の充実などを訴え、出荷に訪れた生産者ら一人一人と握手を交わし、支持を求めていた。

 希望元職の鈴木望氏(68)は、かっぱ姿で磐田市の地場産品直売所前で街頭演説。細野豪志氏との連携を強調し「浜岡原発をやめると終始一貫して訴えている。原発で働く人の職の問題や新産業、代替エネルギー確保。計画的に対処し、二〇三〇年までに原発をやめる」と力を込めた。

(衆院選取材班)

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