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静岡

台風21号接近 「期日前投票を」

2017年10月21日 紙面から

◆投票率影響も 選管やきもき

期日前投票に並ぶ有権者の列=20日、静岡市役所で

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 衆院選が投開票される二十二日は、台風21号が県内に接近し、大雨と強風が予想される。県選管は台風に備えて期日前投票を呼び掛け、山間部や離島の対応を検討する。悪天候で有権者の出足が鈍れば投票率が下がる恐れもある。

 連日の雨から一転、晴れ間がのぞいた二十日、静岡市役所に設けられた期日前投票所には午前中から、投票を待つ有権者の長い列ができた。

 静岡地方気象台によると、県内に台風が最も接近するのは二十三日午前。二十二日は終日雨で夕方以降、陸上でも風速一〇メートルの強風が吹く可能性がある。

 台風による風雨で有権者が投票所に行けない場合や、土砂災害で投票箱を開票所に運べない事態が想定される。県選管によると、公選法の規定で投票終了の四時間以上の繰り上げは認められていない。担当者は「洪水発生など人命に危険が及ぶ場合は各市町の選管が判断する」と話す。

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 二〇一三年七月の参院選では、投開票日の直前に洪水被害のあった西伊豆町の一部投票所で投票時間を一時間繰り上げたり繰り下げたりした。

 県選管の担当者は「台風と投票日が重なるというのは聞いたことがない。小さい市町は、選挙事務の担当者と水防活動の担当が同じということもあるので、問題なく終わってほしい」と話す。二十一日には富士市で「投開票日は雨なので、今投票しませんか」と期日前投票を呼び掛ける。

 台風に各陣営も気をもんでいる。自民前職の陣営幹部は「有権者の反応はいまひとつ。(投票率は)天候によっては前回選(55・61%)を下回るのでは」と予想。希望新人は「厳しいと思うが、60%を超えてほしい」と期待する。

(衆院選取材班)

 超大型で強い台風21号は二十日、フィリピンの東の海上を北上した。二十一、二十二日は沖縄・奄美と九州、二十二〜二十四日は太平洋側を中心に西日本から北日本の広い範囲で大荒れの天気となる見通し。気象庁によると、台風は発達しながら北上し、強い勢力を保って二十三日には西日本から東日本に上陸する可能性がある。

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 台風21号は二十日午後九時現在、フィリピンの東の海上を時速約一五キロで北へ進んだ。中心の気圧は九五〇ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は四〇メートル、最大瞬間風速は六〇メートルで中心から半径二二〇キロ以内が風速二五メートル以上の暴風域。

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