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静岡

「選挙割」 投票済証明書で特典

2017年10月21日 紙面から

◆県内75カ所に増

選挙割を実施する喫茶店「もとカフェ」=浜松市中区で

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 カフェのサンドイッチが二割引き、ピザ店のマルゲリータが一枚無料−。衆院選(二十二日投開票)の投票率をアップさせようと、県内の市民グループが、投票を終えた人たちが協力店などで特典を受けられる取り組み「選挙割」を繰り広げている。メンバーは「せっかくの選挙の機会を楽しんでほしい」と呼びかけている。

 期日前投票を含め、投票所で投票後にもらえる「投票済証明書」を受け取り、取り組みに協力する飲食店などで提示すれば割引が受けられる仕組み。

 浜松市浜北区の川嶋弘美さん(47)と、三島市の浅羽愛さん(41)の主婦二人でつくる市民グループ「センキョ割しずおか」が、都内のPR会社の協力を得て、選挙権年齢が十八歳以上に引き下げられた昨年七月の参院選から始め、今年六月の県知事選でも取り組んできた。

 飲食店などへ打診してダウンロード用ポスターを製作し、参院選で二十三カ所、知事選で五十六カ所だった協力店などは、衆院選で七十五カ所と順調に増えてきた。今回は喫茶店や整骨院、法律事務所など幅広い協力を取り付けた。

 このうち浜松市中区の「もとカフェ」は、二十二日の投開票日までランチセットの百円値引きをしている。店長の鈴木基司さん(61)は政治に関心が薄い人が多いことに危機感を抱き、先の県知事選から取り組みに参加。「説教じみて投票を促すより効果があるのでは。政治を考えるきっかけになればうれしい」と語った。

 川嶋さんと浅羽さんは「選挙カーがうるさいだけの選挙を変えたい。今までにないような政党ができ選択肢が増えた。台風が近づいているので期日前投票を利用して」と話した。

 割引期間はさまざまだが、十月末までが多い。フェイスブックの「センキョ割しずおか」で詳細を確認できる。

(松島京太)

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