熱海市の離島・初島で二十一日、衆院選の繰り上げ投票が実施される。市選管は二十日、投票箱などの備品を熱海港と島を結ぶ定期船で搬入した。投票箱は二十一日夕の船で本土に運び、開票時まで市選管で保管する予定だが、台風２１号の影響で船の運休も予想され、市選管は気をもんでいる。

　初島は同市の沖合十キロに浮かぶ県内唯一の有人離島。船が悪天候で欠航になった場合、開票日に投票箱を回収できない恐れがあるため、投票を一日前倒ししている。

　市職員三人が小選挙区（静岡６区）用、比例代表用などの投票箱や投票用紙、選挙人名簿を抱えて船に乗り込んだ。二十一日に戻れない場合を想定し、島内に二泊できる支度をして島に渡った。

　市選管は船による投票箱の輸送ができない場合の対応策を県選管と協議中で、ヘリによる投票箱の回収などを検討しているという。市選管担当者は「明日以降の天候がとても心配」と話していた。

　初島の選挙人名簿登録者数は九日現在百八十人。投票所は午前七時〜午後四時まで初島漁業総合会館に設ける。

（中谷秀樹）