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静岡

選ぶ秋<5> 声高に 理想を語る 長い影

2017年10月19日 紙面から

どんどん傾いていく夕日を受けて、影法師が長く長く伸びていく=掛川市内で

写真

 選挙区内で一番人が集まりやすいJRの駅前。候補の応援で党を代表する大物政治家が街頭演説にやって来ると聞いて、報道陣が撮影のための三脚や脚立を並べる。選挙戦でちょくちょく起こる場所取り合戦だ。

 演説場所の正面に陣取って眺めていると、駅前やその向こうに続く商店街を人が行き交う。年金の先行きが心配な高齢者、わが子を待機児童にさせたくない母親、TPP(環太平洋連携協定)の影響が心配な農家。初めて投票するかもしれない高校生もいる。

 秋の日はつるべ落とし。石畳に人の影がみるみる伸びてくる。沈みゆく太陽を背に候補の演説が始まった。「しがらみのない政治を実現します」。政治にもある影に対抗するように、声を張り上げた。

(写真・文 山田英二)

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