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静岡

候補者の横顔 7区

2017年10月17日 紙面から

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 二十二日の投開票に向けて、激しい舌戦が繰り広げられている衆院選。県内の立候補者たちの人となりや、政治への思いを小選挙区ごとに紹介する。(上から届け出順)

◆城内 実さん 52歳(自前) 古いレコード魅力

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 衆院拉致問題特別委員長として八〜九月に欧州を訪問。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への圧力強化を訴えて回った。「国際社会共通の脅威だという認識がようやく広まってきた。安倍政権でしっかり取り組んできた成果だ」と強調する。

 外務省職員の時、当時の田中真紀子外相と鈴木宗男衆院議員の“場外乱闘”に嫌気が差し「ならば自分が」と三十八歳で政界へ。刺客に敗れ雌伏した時期もあったが、四回の当選を重ねた。周囲が「次は大臣」と期待する中、本人は「外交だけでなく、農政や国土交通行政などにも取り組んでいきたい」。じっくりと地力を付ける構えだ。

 ドイツ語が堪能で、天皇陛下の通訳を務めたことも。父は元警察庁長官の康光さん。戦前の流行歌など古いレコードの収集と鑑賞が趣味。

◆日吉 雄太さん 49歳(立新) 街頭演説一日40回

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 自由党県連会長として静岡6区から出馬を目指したが、党が公認候補擁立を見送り、公示直前に選挙区と政党を移った。「野党の票を割らないための判断。政策や理念で共通点が多いのが立憲民主党だった」。消費税増税の凍結や安保法制の廃止、脱原発を訴える。

 大学卒業後に公認会計士試験に合格。監査法人に勤務し、上場企業などの監査業務に当たった。福島第一原発事故での政府の対応に疑問を持ち、小沢一郎さんが立ち上げた新党の候補者募集に応募。二〇一二年の衆院選に6区から出馬した。

 地道に続けてきた朝のつじ立ちは「この一年で三日休んだだけ」。この選挙戦でも「出会いを大切に 思いを誠実に」をモットーに一日四十回ほどの街頭演説をこなす。期間中はホテル暮らし。趣味は海釣りと芳香浴。

◆野沢 正司さん 68歳(共新) とことんやる性格

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 一万六千票余を獲得した前回の衆院選後、小まめに街宣活動を続けてきた。「自民党政治は駄目だと、はっきり言う人が増えてきた」。世の中が変わる期待と、そのために役割を果たす決意を胸に、再挑戦する。

 「百姓になりたい」と静岡大農学部へ進学。三年生の時、教授会と折衝する代表団に選ばれたのを機に共産党へ入った。長く裏方に徹し、選挙への出馬は前回が初めて。「無口で、写真が嫌い。およそ政治家向きじゃない」と苦笑しつつ、「やるとなればとことんやる性格」と自己分析する。

 商社を定年退職後、念願の農家に。独自の発想に基づき、肥料から自給する自然栽培を実践している。三年前に妻を亡くし、現在は一人暮らし。「効用を説くために百歳までピンシャンとして生きるのが目標」と笑う。

◆福村 隆さん 54歳(希新)スキー検定で1級

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 小学三年で始めたボーイスカウト活動が自身の原点。「人のお世話にならぬよう 人のお世話をするよう そしてむくいを求めぬよう」と自治三訣(じちさんけつ)を説いたボーイスカウト日本連盟初代総長の政治家、後藤新平を尊敬する。「世の中のために仕事をしたい」との思いがあり、二〇〇九年の政権交代をきっかけに政治の道を志した。

 保険会社や投資会社など金融関係での勤務経験が長く、経済に詳しい。「財政の無駄遣いを無くし、教育を拡充したい」と、経済改革に政策の柱を置く。

 スポーツが好きで、趣味のテニスは高校時代に東北大会に出場するほどの腕前。青森県出身でウインタースポーツにも親しんでおり、全日本スキー連盟のスキー検定一級の資格を持つ。妻と一男一女の四人家族。

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