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静岡

候補者の横顔 4区

2017年10月15日 紙面から

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 二十二日の投開票に向けて、激しい舌戦が繰り広げられている衆院選。県内の立候補者たちの人となりや、政治への思いを小選挙区ごとに紹介する。(上から届け出順)

◆松原 聡さん 55歳(共新) 機関紙で取材経験

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 党機関紙記者を七年間務め、県内の労働問題などを取材した。印象に残っているのは、静岡市清水区の蒲原総合病院で給食を作るパート職員の雇い止めの問題だった。職員が労働組合をつくって雇用主の市などと交渉し、解雇を阻止した。「小さい子を育てながら必死に働く人もいた。声を上げられない人の思いを伝えたい」と話す。

 現在の政権は、立憲主義を壊していると感じている。「委員会採決をせずに安保関連法を成立させたり、『森友・加計(かけ)問題』が起こったりと、憲法に基づかない恣意的(しいてき)な政治が行われている」と危機感を覚えている。

 静岡市生まれだが、プロ野球の広島東洋カープのファン。「原爆被害からの復興の象徴で、市民と連帯するというあり方が党の理念と近い」とチームに共感している。

◆田中 健さん 40歳(希新) 都議辞職し静岡へ

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 自民党に代わる党を創ろうという思いで、都議を辞職し、故郷の静岡へと戻ってきた。

 旧富士川町出身。新聞奨学生だった大学時代、新聞各紙を読むのが好きで社会に関心を持った。

 大学の講義で「本当に政治を知りたければ現場に行け」と言われたことがきっかけで、政治の道に進んだ。大田区議、都議を務め、国政は初めての挑戦だ。父は工場勤務で、母はパートの共働き。中小企業の社会保障関係費の負担軽減や子育て支援を重点政策に挙げる。

 街頭演説をしていると、有権者から話し掛けられ、政権交代を目指す希望の党への関心を実感する。それでも、旧民主党の都議だった二〇〇九年の政権交代のときと比べると、期待値はまだまだだ。「街頭で幅広い世代に訴えていきたい」と力を込める。

◆望月 義夫さん 70歳(自前) 市民の味方、心掛け

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 大学時代、同じ大学から郷土に戻って議員になった先輩らに刺激され、政治の道を志した。二十七歳で、旧清水市議として初当選。以来、市議、県議を経て、衆院議員として歩んできた。

 実家は静岡市清水区の青果店。朝から晩まで懸命に働く父親の姿を見ながら育った。政治家として心掛けてきたのは、常に市民の味方であること。「中小零細企業が日本を支えている基本を忘れてはいけない」と話す。

 選挙区では、清水港(清水区)へのクルーズ客船の入港数が増加している。富士山が世界文化遺産に登録されるなど観光分野で追い風が吹く。

 「県、地元のまちづくりのターニングポイントになる。ちょうど私を使っていただける時期。何としても勝ち抜きご恩返しをしたい」と力を込める。

主な政党の公約

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