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静岡

候補者の横顔 3区

2017年10月14日 紙面から

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 二十二日の投開票に向けて、激しい舌戦が繰り広げられている衆院選。県内の立候補者たちの人となりや、政治への思いを小選挙区ごとに紹介する。(上から届け出順、<前>は比例代表での選出)

◆鈴木 望さん 68歳(希元) 「スッポン」心意気

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 引退した政界への復帰を目指したのは「足の引っ張り合いではなく、政権交代可能な野党をつくりたい」と願ったから。ただ、「家内には『今回出たら絶対離婚だ』と言われた」と苦笑いする。

 官僚時代のあだ名は「スッポン」。食い付いたら離さず、仕事をやり遂げることでこう呼ばれた。官僚から首長、国会議員への転身のきっかけはいつも同じ。「地域を少しでも良くしたいのです」

 維新から出馬して初当選した五年前。元首長としての実績を買われ、衆院予算委員会で地方自治の質問に立つよう党の白羽の矢が立った。「どうやったらいいのか分からず、寿命が三年ぐらい縮んだ。でもいい経験だった」と振り返る。

 「人間は原子力を統御できない」と、一貫して中部電力浜岡原発の廃炉を訴えている。

◆宮沢 博行さん 42歳(自前) 防衛支える人感心

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 「じわりじわりときている国難・人口減少対策にきちんと処方箋を示し、取り組んでいきたい」と意欲を示す。これまで津波対策や中小企業支援、農業振興、障害者福祉などに力を入れてきた。

 祖父の弟二人が戦没者。「国のために頑張りたい」との思いから当初は自衛官を志した。中学三年の夏に父親から「事が起こって国を守るのではなく、その事自体を防ぐ人間になれ」と諭され、政治家に目標を変えた。

 防衛政務官時代には、航空自衛隊の花形・パイロットを支える整備士ら多くの人の姿に接した。「こういう人たちに目を向けることが大事。一生懸命汗水垂らして働いている人に思いを致すのが政治の使命だ」と語る。

 剣道五段、居合道四段の腕前。書道や茶道にも親しむ。好きな言葉は「質実剛健」だという。

◆小山 展弘さん 41歳(無<前>) 尊徳の教え活かす

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 希望の党の公認から外れ、無所属での出馬を決意。「候補者の選考基準や決定までのプロセスが不透明。説明責任が果たされたとは言い難い」と党の方針を批判。「厳しい状況だが、政党の制約に縛られず、私個人の理念や信条を正直に訴えたい」と無所属を前向きに捉え、保守からリベラルまでの幅広い層からの支持に期待する。

 農林中央金庫出身で、農林水産や経済政策が専門分野。二宮尊徳の思想「報徳立国」をモットーに、「戦後の穏健な保守を受け継ぎ、国民の生活が第一の社会を目指したい」と話す。周囲の評価は真面目で不器用。高校から続けている弓道は二段の腕前で、最近は筋トレが趣味。座右の銘は「衆人愛敬(しゅにんあいぎょう)」。最澄の言葉「一隅を照らすもの、これ国宝なり」に感銘を受けたという。

主な政党の公約

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