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静岡

候補者の横顔 2区

2017年10月14日 紙面から

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 二十二日の投開票に向けて、激しい舌戦が繰り広げられている衆院選。県内の立候補者たちの人となりや、政治への思いを小選挙区ごとに紹介する。(上から届け出順)

◆井林 辰憲さん 41歳(自前) 茶農家の故郷思う

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 政治活動のモットーは現場主義。初当選からの約五年間で街頭演説は約千八百回、配った名刺は十八万枚に上る。「現場の生の声からは切実な生活感が伝わってくる。一人一人の声を政治に反映させるのが私の役割」と力を込める。

 生まれは東京だが、父親の実家は川根本町で代々続く茶農家。幼少期にはたびたび訪れ、豊かな自然に囲まれながら川遊びや虫捕りなどを楽しんだ。高齢化に苦しむ第二の故郷を盛り上げたいと、国土交通省を退職して自民党の候補者公募に応じ、二〇一二年に初当選した。

 好きな言葉は「一生懸命」。趣味は野球や水泳などのスポーツ全般で、中高校時代と野球部に所属していただけに、バッティングセンターに行くのが息抜きの一つだ。妻と娘二人の四人家族。

◆松尾 勉さん 33歳(希新) 細野氏と原発対応

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 前回衆院選を機に藤枝市に移り住み三年。細かく地域を回り、まちづくりに携わる若手とも交流を重ね「溶け込めた」と実感する。沿岸部の津波対策、中山間地の人口減少など課題も見えてきた。

 環境省の官僚として、二〇一一年の東日本大震災による東京電力福島第一原発事故に対応。「行政官としての仕事と、現場との隔たり」を感じ、政治の道を志した。

 当時の環境相は細野豪志さん(静岡5区)。「めちゃくちゃ厳しい上司」だったが、批判も覚悟で最前線で対応に当たる姿勢にほれ込んだ。その細野さんに付いていく形で民進党を飛び出し、新党に合流した。「大きな風に乗っていきたい」

 息抜きは大学時代に始めた囲碁。人脈づくりも兼ねて、各地で開かれる集会に顔を出す。妻と娘は、東京で離れて暮らす。

◆四ツ谷 恵さん 65歳(共新) 被爆2世「核廃絶」

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 医療機器メーカーで働いていた二十歳のころ、共産党に入った。その後、出産を機に退職を促されたり、転職した木工会社でリストラに遭ったり。厳しい風当たりを経験したことから、「働く女性が大切にされる社会に」と願う。一方で、安倍政権の掲げる「一億総活躍社会」には「劣悪な条件で働かせ続けるのが狙い」と批判的だ。

 父親が広島で被爆した二世。核兵器廃絶への思いも強い。長年ボランティアで続ける小中学校での読み聞かせでは、第五福竜丸を題材にした絵本などを扱う。「浜岡原発の再稼働は絶対許さない」との姿勢も打ち出す。

 夫は東京で単身赴任。息子二人は独立した。趣味は平和をテーマに詠む俳句。政治活動の合間に五・七・五をひねり出す。「下手くそですが割り切ってやっています」。

主な政党の公約

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