静岡
2017年10月13日 紙面から
二十二日の投開票に向けて、激しい舌戦が繰り広げられている衆院選。県内の立候補者たちの人となりや、政治への思いを小選挙区ごとに紹介する。(上から届け出順)
二度目の法相就任から二カ月で選挙戦に突入。前回の就任時も一カ月半足らずで選挙になったため、地域の運動会に行った際に支援者に「短くてかわいそうに」と声を掛けられたという。
静岡市で生まれ育ち、その後、三菱総合研究所で政策立案に携わった。米国留学などを経験する中で「政治の場に身を置かなければ自分自身の考えは実践できない」との思いに至り、政治家の道に進んだ。犯罪被害者の声を聞き、支援法成立のためにまい進した経験が最も重要な出来事だったと振り返る。
全国各地を駆け巡る激務の息抜きは、手芸や洋裁。昔からレース編みなどが趣味だったが、六月に初孫が生まれてから再び熱中している。家族を思いながら子ども服や帽子、マフラーを作るのが何よりの癒やしと話す。
弁護士になって二十三年。中部電力浜岡原発の廃炉を求める裁判など多くの大型訴訟を担当した。「裁判では解決できない問題がある。政治家として法律や政策を変えたい」と思いを強くした。
立憲民主党の枝野幸男代表は、東北大の三年後輩。同じサークルに所属し、政治の議論を交わした。安保法制の強行採決など現政権への不信感が強まり、「今やらなければ後悔する」と転身を決意。同じ弁護士から政治家になった枝野代表の後を追う。
特に浜岡原発の廃炉を主張する。「地元の静岡を愛するがゆえ。巨大地震があったら、私たちは静岡から離れなければならない」と危惧する。
政治経験はないが、昔から変わらない熱い思いがある。「政治家も弁護士も同じ。困っている人の役に立ちたい」
父は前三島市長、祖父は元衆院議員。政治家一族の中で育ったが、商社マンや大学講師として働き、政治には関わらないでいた。意識が変わったのは七年前、長男が難産で生まれたとき。「この子がこれから元気に過ごしていけるのか」。子どもの責任は親にある。若い世代の負担を軽くして未来を明るくしようと、政界に飛び込んだ。
前回選挙で敗れた翌朝から毎日、街頭演説を続けた。日中は自転車で走り回り、週末は公民館でタウンミーティングをした。「会った人は数万、街頭も含めたら数十万人になる」と自信を持つ。
好きだった水泳や空手は、多忙でやらなくなってしまった。代わりの楽しみは移動時間にDVDで見る映画。最近のお気に入りは「ラ・ラ・ランド」。夢を追う人々の物語に共感した。
「憲法を守り、平和を子どもたちに引き継ぎたい」との思いで、昨年の参院選に引き続き出馬した。安保法を採決して以降、米国に追随して北朝鮮に圧力を加える安倍政権の姿勢を見て「日本がこれまでと違う方向に向かっている」と強い危機感を感じたという。
静岡市駿河区で暮らす。にぎやかだった商店街が衰退するのを目の当たりにしてきた。「自民党の行政が地域を衰退させた」と憤り「住んでいる人たちが安心して暮らせるような福祉、社会制度をつくりたい」と話す。
夫と小学校三年生の長女の三人家族。趣味はお菓子作りで、特にケーキが得意。最近は、実家の川根本町から送られてきたブルーベリーを使ったタルトが好評だったという。健康のため、黒酢に黒豆を漬けた酢大豆を毎晩十粒食べている。