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静岡

県内の選挙「日本の縮図」 白鳥浩・法政大院教授

2017年10月11日 紙面から

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 ついに選挙の幕は切って落とされた。政権選択の選挙である衆院選には、与野党の多くの政党が県内に候補者を擁立。投票まで議席を巡り、短期間で熱い論戦を繰り広げることになる。

 今回の選挙では、公示前に野党第一党の民進党を中心とした再編が起こり、新党が二つも誕生した。その大きな変化の中で、第一に自公の与党、第二に希望と維新など、第三に立憲民主と社共という政策的に整理された三つどもえの政党対立の構図となる。

 静岡県の選挙は「日本の選挙の縮図」と言える。政権与党の自民党は現職大臣や党の選対委員長、元副大臣が出馬する。比例東海には公明党の国対委員長も立候補を届け出た。

 野党では野党再編の中心となった希望の党。民進党を離党し、結党に中心的に携わった元環境相や、副大臣を務めた有力候補者も届け出た。さらに立憲民主党の候補者も自党の政策を訴える。また、共産党も小選挙区に積極的に候補を擁立した。そして無所属の候補も、存在感を示していることも忘れてはならない。

 初めて衆院選に臨む十八、十九歳の有権者を含め、私たちは候補の訴えに耳を傾け、真摯(しんし)な一票によって未来を拓(ひら)いていきたい。

(寄稿)

 しらとり・ひろし 政治学博士(現代政治分析論)。元静岡大助教授。

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