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静岡

立候補予定者 初の週末

2017年10月1日 紙面から

◆「政策見極めて」駆け出す

 衆院解散後、初めて迎えた週末の三十日、静岡県内の立候補予定者は総決起大会や街頭演説、支援者回りなど支持拡大に向け、一斉に駆け出した。民進党が希望の党に事実上合流することを受け、希望からの公認を信じて見切り発車した出馬予定者や、迎え撃つ自民党など他党の候補者の一日を追った。

 静岡7区からの出馬を予定する自民前職の城内実さん(52)は三十日午前、浜松市北区で支援者とともに稲刈りに汗を流した。7区は県内の選挙区で唯一、民進が立候補予定者を決められず、設立したばかりの希望からの出馬も現時点で表立った動きはないが「原発ゼロとか言うのは簡単だが、できることとできないことがある。パフォーマンスにだまされず、政策の違いを見極めて」と呼び掛けた。

 希望の擁立を見込んで迎え撃つ姿勢も。「共産以外にもう一つ、対抗軸がしっかりした党が出てくる方が政策論争がしやすい。後援会も燃える」

 7区では共産新人の野沢正司さん(68)も立候補を予定。浜松市北区で精力的に街頭演説した野沢さんは「安保体制を容認し、大企業に顔を向けている点は自民と同じだ。顔触れも自民にいた人ばかり」と新党をばっさり。「保保連合と野党、市民連合による対決の構図と考えてほしい」と訴えた。

 自民と希望による事実上の一騎打ちの構図も予想される8区。自民前職で党選対委員長の塩谷立さん(67)は急きょ地元に戻り、JR浜松駅前で政見放送の撮影に臨んだ。解散前と比べ、野党再編が加速している現状に「気を引き締めてこれまで以上に頑張る」と語る。

 希望の党からの出馬を模索する新人源馬謙太郎さん(44)は日中、浜松市中、東区などであいさつ回り。夜は中区の地元祭礼に顔を出した。希望へ合流することは支援者から前向きな言葉をもらったといい「訴えは変えず、やれることをやっていく」と話した。

 自民と、希望からの公認を目指す前職、元職の計三人が早くもしのぎを削る3区。元職の鈴木望さん(68)は報道陣の取材に「希望の党から公認の内定を受けた」と明かした。一方で選挙態勢の構築はこれからで、街頭演説のほか支援者と組織づくりについて協議した。

 同じく希望からの公認を目指す前職の小山展弘さん(41)は朝から労働組合など支援組織のあいさつ回りに奔走した。支援者から公認問題を心配され「迷惑をかけている。正式な知らせを受けていないので説明のしようがない」と苦渋の表情を浮かべた。

 自民前職の宮沢博行さん(42)は掛川市で国政報告会を開き、支援者七十人を前に人口減少対策などを語った。選挙区の構図が固まらない現状に「誰が相手だろうが正々堂々と戦うだけ」と述べた。

(衆院選取材班)

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