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静岡

県内民進に激震 現職動揺、新人困惑

2017年9月28日 紙面から

 民進党が事実上、希望の党に合流する方向となった衆院解散前夜の二十七日、静岡県の政界にも激震が走った。出馬を予定する現職議員は動揺し、新人の出馬予定者は「詳細が分からない。信ぴょう性はあるのか」と困惑。民進党副代表の渡辺周氏(55)=静岡6区=が希望の党から衆院選に出馬する意欲を周囲に漏らすなど、合流の動きが一気に加速しそうだ。

 民進党の県議の一人は「渡辺氏が『希望の党から出たい』と漏らしている」と聞いた。「渡辺氏は小池百合子氏と考えが近いところがある。新党に刺客を立てられる前に動くべきだ」と話した。渡辺氏に近い別の県議は「(渡辺氏から)最終的な判断は聞いていないが、早く動いた方がいい。もう民進党から離れてもおとがめはないだろう。合流はいい流れだと思う」と賛意を示した。

 知名度や選挙地盤で現職に大きく劣る新人らは一様に困惑した様子。静岡1区から民進党公認で立候補を予定する元会社役員福村隆氏(54)は「状況をきちんと把握しておらず、合流は即断できない」と話す。8区から出馬予定の元県議源馬謙太郎氏(44)は「自分には何の決定権もなく、党の決定を見守るしかない。合流がいい方向に向かってほしい」と期待する。

 民進党静岡県連では、二十六日に党公認の立候補予定者二人が離党を表明するなど、大揺れに揺れている。静岡3区から出馬する現職の小山展弘氏(41)は「誰もが切羽詰まった状況なのは確か」と県連の現状について語り、自身の身の振り方については「勝つためには風に乗るべきだが、多くの支援者に迷惑がかかる。政治家として納得できる方向性を出したい」と語った。

(衆院選取材班)

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