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滋賀

<2区> 田島さん「真摯に」

2017年10月23日 紙面から

小選挙区で敗れ厳しい表情の田島さん=彦根市高宮町で

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 午後十時すぎに小選挙区での落選が伝えられた希望前職の田島一成さん。彦根市高宮町の事務所を訪れ、厳しい表情を崩すことなく「真摯(しんし)に結果を受け止めたい。期待に応えられず不徳の致すところ」と集まった支援者を前に悔しさをにじませた。

 希望からの出馬を選択した田島さん。選挙戦では、出馬の理由を個人演説会で重点的に説明。街頭演説も小まめに行い、安倍政権への批判や琵琶湖保全再生法の制定に尽力したことを訴えた。

 希望への支持が全国的に伸び悩んだことを受け、序盤から苦戦が伝えられた。陣営組織をフル回転させて「政権交代が可能な政党をつくろう」と主張。無党派層を掘り起こして終盤は接戦に持ち込んだが、覆すまでにはいたらなかった。

 田島さんは「安倍一強を打破しなければならないことが、(有権者に)伝わりきらなかったことが悔しい」と肩を落とした。支援者一人一人におわびの気持ちを伝え、比例復活当選に希望を託した。

◆対月さん「共闘の形示せた」

支持者に健闘をねぎらわれ、握手を交わす対月さん=長浜市の事務所で

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 自・公、希望に対する第三極として、共産、社民と市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民の会しが」は、県内四選挙区に統一候補を擁立して挑んだが、小選挙区での議席獲得はできなかった。

 長浜市平方町にある2区の無所属新人対月慈照さんの事務所では、対立候補の当確が伝えられると、支持者からは健闘をねぎらう声が上がった。

 民進の希望への「合流」を受け、対月さんが出馬表明をしたのは公示の一週間前。1区は社民新人小坂淑子さんが立ち、共産は1、2区で自党候補の擁立を取り下げて臨んだ。

 対月さんは、元高校教師や住職という経験を前面にアピール。安倍政権の打倒や憲法改正反対、原発廃止を訴え、希望の政策にも失望する有権者の受け皿を狙ったが、浸透しきれなかった。

 対月さんは「もう少し時間があったらとの気持ちはあるが、新しい共闘の形を示せた」と前を向き、支持者に頭を下げた。

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