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滋賀

<終盤戦突入>3区 冷静と必死の舌戦

2017年10月20日 紙面から

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 「『武村は大丈夫だろう』という根拠のない楽観論が広がっている」。自民党県連選対本部長を務める二之湯武史参院議員は、武村さん陣営を引き締める。

 前回選では、同じ相手に約二万五千票差をつけた。今回の序盤情勢も有利を伝える報道が目立ったが、一部で希望の小川さんと「互角の戦い」とする文面が躍ると、陣営に緊張が走った。

 総括責任者の奥村芳正県議は「(武村さんを)選挙カーから降ろして、一人一人と握手させる。駅立ちもしっかりやり、自転車部隊もつくる」と話し、ミニ集会は前回選の倍となる百二十回まで増やすという。

 武村さん本人は、二期で積み上げた実績をアピールすることに徹する。「選挙期間中に投票先が変わることはまずない。これまでに何をしてきたかが重要だ」と冷静さを保つ。

 一方、小川さんは組織力で劣るため、子育て世代の無党派層を取り込もうと駅前やスーパー周辺での演説に集中する。「女性の反応が良いのはこれまでになかったこと。森友・加計学園は問題だ、と応援してくれる声も強い」と前向きだ。

 序盤は劣勢が伝えられたが「それほど反応が悪いとは思えない」と、選対本部長の山本正県議は首をかしげる。前回の選挙から三年間、駅前に毎日立ち続け、認知度が上がっているのは確か。しかし、公認を受けた希望の支持率も低迷し、「希望の候補というよりは、小川の名前を繰り返し訴える」と必死だ。

 演説は毎回、希望で出馬した経緯から始まる。「戦争につながることを許してはいけない。党に物申せるよう小選挙区で勝たせてほしい」と力を込める。

 社民や市民団体との統一候補として戦う石堂さん。「三極対決」とする見方に「自公・希望と、市民と野党の共闘の二極対決だ」と反論する。公示前の八日には、JR草津駅前に共産の小池晃書記局長を招き、県内全四選挙区の統一候補が気勢を上げた。

 旧民進支持者で希望の政策に失望感を抱く人や、無党派層の掘り起こしに重点を置く。そのため個人演説会は最小限にとどめ、駅立ちや選挙カーでの訴えに力を注ぐ。陣営が感じる手応えは前回選以上といい、「どんな状況でも野党共闘路線をぶれずに突き進んでいくだけ」と前を向く。

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