滋賀
2017年10月13日 紙面から
(上から届け出順)
民進党の前原誠司代表から、希望の党から立候補するよう求められ「寝耳に水。正直驚いた」と振り返る。とはいえ、「自民党に対抗しうる勢力をつくるために、希望の党に行くことを決めた」とためらいはない。
出馬にあたり、政策協定書に署名したが、「一言一句見て、私自身があらがうテーマはなかった」ときっぱり。焦点の一つ、安全保障関連法については「憲法違反の部分について、改めていく必要がある」と話す。
彦根市議からスタートし二十七年目。今回が十回目の選挙となる。「地域の住民も困っていることが山ほどある。身に着けさせて頂いた政治経験で一つ一つ解決していきたい」と意気込む。
趣味は料理。得意料理は豚の角煮や牛すじカレーなどさまざま。東京の事務所でスタッフにお手製のランチを振る舞うこともある。
長浜曳山(ひきやま)まつりの話題を振られると、熱くなる。四百年の歴史を持つ地元の誇り。子どものころは主役として、歌舞伎の舞台にも立った。「文化的に潜在能力が高い地域の振興を後押ししたい」。財務副大臣となった今も、故郷へのまなざしは忘れない。
政治を志した原点も、そんな故郷にある。長浜市中心部の商店街に生まれ、高校時代、ばたばたと店が閉じていく光景を目の当たりにした。「ショックだった」。社会の課題解決に関わるため、大学卒業後に旧自治省に進み、四十歳で政界に入った。
息抜きは、移動の新幹線で読む電子書籍。経済書からミステリー小説まで興味は幅広い。「お酒は飲もうと思えば、どれくらいでも」という左党。健康は、日々の歩数をまめに測って管理するが、「目標の一万歩は難しくて」と苦笑いする。
二〇一三年と一六年には参院選選挙区、一四年には近畿比例で国政に挑戦。「四度目の正直」を狙う。
宗教法人・幸福の科学の人事異動で、長浜市に移り住んで間もないが「この土地を好きになるのに時間はかからなかった」と話す。余呉町の米や彦根梨など「二区には滋賀の発展に必要な農産物がある。PRの方法次第では、全国でも通用する」と意気込む。
選挙区を回る中で聞いたのは「自民党政治に飽きた」という声。党利党略ではなく、国民のための政治をしようと訴えていくべきだと主張する。憲法改正や核シェルターの設置、消費税を5%への減税などを掲げる。
尊敬する人は坂本龍馬。「理想の国家像を描く政治家になりたい」と語る。趣味は、伊吹山への登山や水泳など体を動かすこと。「その後の温泉も欠かせません」と笑う。
市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民の会しが」で事務局長を務め、野党共闘を模索してきた。民進党候補が希望の党への合流を決めたことを受け、出馬を決意。「急だったが焦りはない」と話す。
元は県立高校の教諭で、現在は真宗大谷派の住職。「教育でも、宗教の世界でも最初に教えるのは戦争をしないこと。ないがしろにするのは、安倍政権も希望の党も同じ」と批判する。安保法制の廃止と憲法改正反対、原発ゼロを柱に掲げる。
僧侶として、署名活動やデモに参加。ただ、もともと人見知りな性格だったと自己分析する。変われたのは「先輩教員や教え子との出会いのおかげ」と感謝する。
読書家で自宅の蔵書数は一万冊を超すが、「最近は忙しくて腰を据えてじっくり読めていない」。その分、街頭演説で汗を流す。