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滋賀

<県内選挙区の構図>3区 湖南の「風」変わるか

2017年10月5日 紙面から

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 選挙区で二連勝中の武村氏に対し、希望から出馬する小川氏と、共産、社民など「統一候補」の石堂氏が挑む構図となった。全国的にも珍しく人口流入が続く湖南地域。無党派層の取り込みが焦点となり、県内で「希望」の風がどこまで吹くかを測るモデル選挙区とも言える。

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 武村氏は、二期の経験と実績を前面に押し出す。琵琶湖の保全に国が財政支援する「琵琶湖再生法」や、十年以上出し入れがない「休眠預金」を民間の公益活動に活用する法案の成立に尽力。地域で長年懸案とされる交通渋滞解消への取り組みもアピールする。

 地元の基盤固めも着々と進めてきた。事実上休止状態だったり、存在しなかったりした三つの支部を新設し、後援者を掘り起こした。与党に吹く逆風も自覚し、森友・加計問題の審議について、「あまりにばかげた質問だからと言って、邪険にするような答弁は誠実ではない」と、身内にもくぎを刺す。

 小川氏は二〇一四年の前回選で、武村氏に二万五千票近くの差をつけられた。この三年間は地道に駅立ちなどを重ね、働く世代や若者への知名度拡大に力を注いだ。「相手との違いは女性で、子どもを持つ親だということ」と話し、3区に多い子育て世代へ向け、「『皆さんと同じ視点でやってます』ということを訴えたい」と見据える。

 1区から無所属で出馬する嘉田由紀子氏の私塾「未来政治塾」で事務局長を務めていた縁で、今もメールなどで連絡を取り合う。「比例は希望へ」と呼び掛けると表明した嘉田氏に「一緒に頑張りたい」と感謝する。

 石堂氏は初の国政挑戦。社民や市民団体との統一候補として、集団的自衛権の行使を容認した安全保障関連法や、憲法改正反対などを訴える。「安倍政治は国政私物化。野党再編は国民不在」とそれぞれを批判した上で、「しっかり安倍政権を退陣に追い込む。その先頭に立ちたい」と意気込む。

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