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滋賀

各陣営、期待と戸惑い 県内も事実上の選挙戦へ

2017年9月29日 紙面から

 二十八日の衆院解散で、県内でも各地で立候補予定者が演説し、選挙事務所の開設準備に入るなど、事実上の選挙戦に突入した。新党「希望の党」と民進党が合流に向かうなど野党再編が急展開するなか、各陣営からは期待や不安、戸惑いなど、さまざまな思いが伝わってきた。

 早朝、JR駅前に立った民進新人。マイクを握り「女性や子育て世代、障害者の処遇改善に取り組みたい」などと訴えた。希望の党との合流で「民進党としてしゃべらせていただくのも、これが最後になるかもしれません」と、時折声を詰まらせた。

 選挙区内でつじ立ちした別の民進新人は「『安倍政権を終わらせる』という前原代表の思いに沿うには、どういう行動がベストなのか考えたい」と話しながら、通行する車に手を振り、頭を下げた。

 国会にいた自民前職は「民進が希望に合流すれば、希望は純粋に強くなる。正直、怖い」と本音を吐露。それでも「相手が誰であっても負けてたまるかという思いだ」と自身を奮い立たせた。

 別の自民前職の事務所では、スタッフが選挙事務所の開設準備などに追われていた。この自民前職は「過去の選挙に比べ、大変厳しい選挙になると思う。死にもの狂いで頑張りたい。愚直に、まじめに、まっすぐ、政策を訴えていく」と気を引き締める。

 この日午後、JR駅前で「党利党略の解散だ」と与党を非難していたのは共産新人。野党共闘を目指していた中、降って湧いたような民進と希望の合流話に「そこに集まった人たちに希望はあるのか」と疑問を呈した。

 解散の瞬間を党事務所で見守った別の共産新人も「安保法制廃止や立憲主義の回復を棚上げした」と民進と希望の合流を批判。共闘路線を見据えていたためビラは未発注といい、早速、党関係者と事務作業に当たった。

 (衆院選取材班)

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