希望元職の下条みつさんは、自民前職の務台俊介さんとの競り合いを制し、返り咲きを果たした。

　民進から希望に移っての選挙戦。これまでの支持層を固め、企業増税や労働者らの減税などを訴えて、支持政党を持たない無党派層からも支持を受けた。「憲法九条の改正反対」を掲げ、他の野党支持層にも食い込んだ。

　当選が確実となり、松本市内の事務所で「信義を変えるつもりはない。筋を通していく」と決意を述べた。

　社民新人の中川博司さんは追い上げを見せたものの、公示直前の出馬表明になったことも響き、涙をのんだ。

　憲法改正反対、安保法制廃止などを訴え「立憲主義を取り戻す」と安倍政権打倒を前面に打ち出した。「アベノミクスで格差や貧困が拡大した」と主張し、共産支持層も取り込んだが及ばなかった。

　松本市内の事務所で支持者を前に「支援してもらった皆さんにおわびしたい。選挙を通じて培った思いを今後につなげる」と語った。

　維新新人の手塚大輔さんは、松本市内の事務所で開票状況を見守り、午後九時半前、敗戦が濃厚になったとして「厳しい戦いではあったが、名前を書いてくれた有権者に感謝したい。もう一度、国政に挑戦したい」と述べた。

　若さを生かして選挙区内を精力的に回り、約三百カ所で街頭に立った。業界団体などの支援を受けない「しがらみのない」政党を前面に、議員報酬削減といった「身を切る改革」などを訴えた。