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長野

<選挙区の情勢と顔ぶれ> 4区

2017年10月8日 紙面から

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 六選を狙う自民前職後藤と、県議を辞職して国政に挑む共産新人毛利の一騎打ちの可能性が高まっていたが、民進から希望に合流した元職寺島が長野3区からの国替え出馬を表明。公示が迫る中、三つどもえの選挙戦へと様相は一変した。

■後藤陣営 実績で支持拡大図る

 衆院解散直後から職域支部や支援団体との会合、後援会支部の役員会を相次いで開催し、企業回りなどにも駆け回り、組織固めを進める。

 希望公認候補の出馬に「有権者がどれだけ新党に引きつけられるか分からない」(陣営幹部)と警戒感を強め、国政での実績をアピールしながら支持拡大を目指す。

 森友・加計問題の疑惑隠し解散との批判に対し「説明責任を果たし、襟をただして原点に立ち返る必要がある」と釈明。「人づくり革命」や地域経済の回復を重点的に訴え「責任のある政治をする」と繰り返す。

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■寺島陣営 新選挙区で国政狙う

 羽田孜元首相の後継者として衆院議員を一期務めた。「(八月に死去した)羽田氏の志を引き継ぐため4区で戦う。根底にあるのは地域のために働きたいという熱き思い」と新たな選挙区で国政復帰に挑む決意を語った。

 「4区での知名度は低いが、自民、共産以外の選択肢を示すことができた」と陣営幹部。事情は異なるが、二〇〇三年の衆院選で旧民主比例代表前職が地縁のない4区に立って比例復活当選したことから、出遅れは挽回できると期待する。

 連合長野の推薦を受け、民進の元参院議員や元県議らを中心に選挙態勢の構築を急ぐ。

■毛利陣営 必勝区、精力的に演説

 昨年十月に党公認候補予定者となり、県議を三期目途中で辞職して出馬する。街頭演説を精力的にこなし「希望の党は自民の補完勢力」と批判。支持政党がない有権者の取り込みを図る。

 共産は昨年の参院選長野選挙区で公認候補を取り下げ、民進候補を応援。安保法制廃止を目指し、野党共闘で当選させた。陣営は「今回は毛利が統一候補だ」と社民の支援を受け、参院選で連携した市民団体にも協力を期待する。

 共産にとって4区は全国十六の「必勝区」の一つ。不破哲三前議長や幹部らが応援に入る予定だ。

 (文中敬称略)

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