衆院選での野党共闘を呼び掛けている中信地域の四つの市民団体と野党関係者との意見交換会が二十八日、松本市内で開かれた。民進党が「希望の党」に事実上合流する方針を示したことを受け、同党長野２区総支部の下条みつ代表は「新しい政党に吸収されるのかなどはよく分からない」と述べ、共産党中信地区委員会の池田国昭副委員長は「野党共闘の話し合いをする前提として、無所属での出馬が最低限の条件」との考えをあらためて示した。

　意見交換には民進、共産、社民の各党と緑の党の関係者が出席。市民団体側はこれまで「安倍政権での憲法改定の阻止」「安全保障法制と特定秘密保護法、改正組織犯罪処罰法の廃止」など三項目を基に統一候補擁立を求めてきた。

　この日の意見交換会は、希望の党設立といった動きが出ていない段階で設定していた。野党共闘を求めてきた四団体のうち、「本気で止める戦争！松本アクション」の呼び掛け人の松本猛さんは「希望の党がわれわれの三項目をのむことは考えにくい。市民運動の立場から、引き続き三項目で一致できる候補を実現させたい」と話した。

　（水田百合子）