三重
2017年10月23日 紙面から
当選確実となり、支持者と握手する中川さん=鈴鹿市神戸で |
2区の無所属前職中川正春さんが、自民前職川崎二郎さんとの接戦を制し、八選を果たした。鈴鹿市神戸の事務所で、支援者たちの大きな拍手に包まれる中「非常に厳しい戦いだったが、皆さんのおかげで勝ち抜いた。安倍政権一強に対する、もう一つの選択肢をつくっていく」と満面の笑みを見せた。
文部科学相を務め、鈴鹿市などの旧2区で七選した中川さんは、川崎さんが地盤とする旧1区の伊賀市と名張市での初めての選挙戦に臨み、「新しい政治の風で吹き飛ばす」と訴えてきた。
一方で、自身が地盤とする鈴鹿市や亀山市では、十一選の川崎さんが精力的に活動し、互いの地盤を攻め合う激戦を展開した。
中川さんは当初、希望に合流する民進の方針に従う意向だったが、安保法制反対の立場を貫き、初の無所属での挑戦となった。ポスターの枚数が制限され、政見放送ができない厳しい戦いを強いられ、報道各社の序盤情勢調査では劣勢だったが、終盤に猛追。市民団体「市民連合みえ」や共産の支援もあり、政権批判票を固め、わずかに上回った。
中川さんは「政権交代に向けて、信頼してもらえる流れをつくることが使命だ」と表情を引き締めた。