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三重

津全域で投票所、午後7時に早じまい 「一票」呼び掛ける一方で…

2017年10月21日 紙面から

 衆院選の投票日の二十二日、津市の全百二十投票所は今回も一律に午後七時で閉鎖される。公選法は投票時間を午前七時〜午後八時と規定するが、事情があれば自治体選管の判断で変更できる。ただ、投票率アップが課題となる中、県庁所在地で人口密度が高い中心部を含めて全て繰り上げるのは、中部六県では同市だけだ。

 津市選管によると、国政選挙や地方選挙での一律繰り上げは二〇〇六年に旧十市町村が合併後、始まった。山間部の投票所などから、開票所まで投票箱を運ぶには一時間以上かかり、開票スケジュールに支障がないようにしたのがきっかけという。

 だが、市中心部を含め、市全域で繰り上げを続ける理由は明確でない。担当者は「当時の担当者がおらず明言できないが、市内全域を公平に扱うことを優先したのではないか」と話す。

 市街地などでは午後八時まで投票を受け付けても、開票が始まる午後九時半に投票用紙の運搬が十分に間に合う投票所は多い。普段は有権者に投票を盛んに呼び掛けながら、一部の有権者の投票の機会を狭めている可能性があり、担当者は「見直す時期に来ているのではないか」と話す。三重県選管によると県内の全投票所八百七十九カ所のうち今回、時間を一〜三時間繰り上げるのは津市分を含め60・4%。人口規模が小さい市町の選管が、午後六時以降の投票者が少ないとして人件費など費用対効果を考慮して繰り上げる例が目立つ。

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