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三重

<○○候補はどんな人?> 3区

2017年10月14日 紙面から

(上から届け出順)

◆一本筋の通った政治を 坂本麻貴さん(33)=諸新

 「大事な人を守れる国体をつくるため、防衛軍と法整備で国力をつけたい」。県内選挙区唯一の女性候補は、初挑戦の国政選挙での決意を語った。

 十歳の時、母親の影響で宗教団体「幸福の科学」に入信。二〇〇三年から名古屋芸術大と同大学院で絵画を学んだ。在学中、憲法九条をテーマにした展覧会に触れたが、幸福の科学の思想に照らし「九条では大事な人を守れないのでは」と考えるようになった。

 〇九年に「幸福実現党」が設立された。一二年衆院選、一三年参院選で党公認候補を手伝ううちに「一本筋の通った政治に変えるため戦いたい」と政治家を志し、一四年に加わった。現在は団体の教育機関「HS政経塾」(東京都港区)に通う。都市計画を学んでおり「景観や計画の美しさと学生時代に学んでいた美術がつながるのでは」と考える。

 北朝鮮を巡っては「いつ戦争が起こってもおかしくない情勢」。同国へのトランプ米大統領の姿勢を評価し「過激でもけん制するような言葉を持つことは大事」と受け止める。

 趣味はマラソン。「政治家を目指すには体力がいるから」と、政経塾に入った一五年に本格的に始めた。各地の大会へ足を運んでいる。

 (芝野享平)

(1)好きな有名人=田中角栄、奈良美智

(2)好きな食べ物=ラーメン、そば

(3)癒やしの時間=愛犬コウタと遊ぶ時

◆大きな固まり、もう一度 岡田克也さん(64)=無前

 通商産業省(現経済産業省)を経て一九九〇年に初当選。「世の中の役に立ちたい」と政治を志して以来、連続九選を誇る。二〇〇九年、民主党政権が誕生すると外相や副総理など要職を歴任した。

 政治家として一貫して政権交代可能な政治の実現を目指してきた。「一党独裁の民主主義はありえない。日本はもっと開かれた政治にならないと、世の中の大きな動きには対応できない」と憂える。

 自身の性格は「忍耐強い」と分析。一六年には民主党と維新の党の合併を進め、民進党の初代代表に。その年の参院選では野党共闘をつくり上げた。今回いずれも崩れてしまい「残念に思う」が、「もう一度、保守からリベラルまで包含した大きな固まりをつくる」。

 自宅での楽しみの一つは愛犬ヨークシャーテリアの相手。「ちゃんとこっちのことを分かって甘えてくる」とはにかむ。自身が夜中まで世話をして朝は夫人に任せるといい「夫婦の会話は減っている感じがする」と冗談も。

 その妻は初の無所属出馬の決断を「筋道が通っている」と評したという。選挙では同志の応援などで全国を飛び回ることが多い。夫が不在時の地元を守る妻の献身的な活躍も、強固な地盤を支える。

 (曽田晋太郎)

(1)好きな有名人=織田信長

(2)好きな食べ物=甘い物

(3)癒やしの時間=ジムや自宅で体を動かすこと、犬の相手

◆山登りの精神、選挙戦に 野村真弘さん(61)=共新

 一人で暮らす高齢女性の言葉が今でも忘れられない。「年金五万円の生活が厳しい」。昨年二月の東員町議選に初めて出馬し、訪問活動の中で出会った。「国政が変わらなくては、町民の暮らしは良くならない」と感じ、衆院選に立候補した。消費税増税10%に反対し、「誰でも安心して暮らせる社会」を目指す。

 三重大工学部卒業後、三十二年「みえきた市民生協」(現コープみえ)=津市羽所町=に勤めた。組合員が注文した商品を仕入れ、週に一度届けに行く。グループで購入する組合員が足の不自由な高齢者宅に商品を届けたり、当番を決めて集金したりしていた。「助け合う大切さを知った」と振り返る。

 趣味は珍しい文具を集めること。厚さ十センチ以上だったり、紙に鉄を混ぜたりしたノートを持つ。使い切れないノートは段ボール一箱分にもなっていて「寄付することも考えている」と笑う。

 鈴鹿山脈にも年に五回ほど登っている。山登りの魅力は「つらい思いをしても、山頂に着くととても良い気持ちになる」と語る。その精神は選挙戦にもつながるという。税金の集め方や予算の使い方の見直しが実現するように、最後まで走りきるつもりだ。

 (高島碧)

(1)好きな有名人=手塚治虫

(2)好きな食べ物=チョコレート

(3)癒やしの時間=中国、韓国ドラマの鑑賞

◆地域のために議席守る 島田佳和さん(47)=自前

 政治家を目指す原点は小学六年の時。中曽根康弘首相(当時)らが活躍する姿をテレビで見て憧れた。卒業文集に将来の夢を「内閣総理大臣」と書いた。

 米国の大学を中退して日本に戻りワーナーミュージックやレッドブルで宣伝やマーケティングを手掛けた。転身のきっかけは東日本大震災。親戚を失い「まだまだ日本の行政では国民の命を守れないと痛感」。

 二〇一二年、自民党の公募に応じ旧三重2区から出馬。比例復活で衆院議員になった。続く一四年総選挙も比例で議席を獲得。今回は区割り変更に伴う県連の調整で新選挙区に移るが「前職として議席を守り、地域のためになる仕事をしたい」と決意を新たにする。

 二男一女の父。子どもは妻と横浜市で暮らす。三重と行き来する生活のため、触れ合う時間は限られるが「子どもと遊ぶのは楽しい」とほほ笑む。息抜きでスポーツや音楽にも興じ、国会議員のサッカーチームで汗を流す。楽器はベースやギター、キーボード、ハーモニカ…と多彩だ。趣味のクイズはテレビ番組で優勝経験もある。

 政治家として「一人でも多く幸せを感じてもらえる国づくりを」と決心。そのために「まず当選。覚悟を持って戦う」と誓う。

 (曽田晋太郎)

(1)好きな有名人=高橋是清

(2)好きな食べ物=ギョーザ、チャーハン

(3)癒やしの時間=子どもと遊ぶ時

主な政党の公約

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