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三重

「市民連合みえ4区」設立 藤田氏歯切れ悪く

2017年10月2日 紙面から

 民進党の希望の党への合流で、民進と共産党などの衆院選での野党共闘が難しい状況の中、三重4区で野党共闘を目指す団体「市民連合みえ4区」の設立集会が一日、伊勢市労働福祉会館であった。4区出馬の民進元職藤田大助氏(41)も出席したが、希望に合流するかしないか未定。歯切れが悪い発言に参加者から不安の声が相次いだ。

 市民連合みえ4区は、呼びかけ人の栗田淳子さんを中心に野党共闘のため候補予定者と政策協議を進めてきた。本来は集会で市民と野党が衆院選へ気勢を上げるはずだったが、合流問題ではしごを外された格好となった。事務局の松井孝純さんは「今日何をすべきかも悩んだ」と明かす。それでも開催したのは藤田氏に市民の声を届けたい思いもあったからだという。

 集会には市民約百人と社民党の佐藤正明県連代表、4区出馬予定の共産新人谷中三好氏(61)らが参加。藤田氏は到着が遅れ、主役の一人が不在のまま開会した。

 野党あいさつで谷中氏が「藤田さんが希望の党から出たら…」と切り出したところで藤田氏が到着。視線を浴びながら席に着いた藤田氏は、「もしそうなら私は立候補する」と言い切る谷中氏の言葉を静かに聞いていた。

 藤田氏は「こんな状況で呼んでくれてありがたい」と感謝。身の振り方が決まらず「みなさんと戦うことを可能な限り模索する。もしできなくても安倍政権を倒すことに変化はない」と悩ましい立場に理解を求めた。

 しかし、参加者からは交互に期待と不安の声。藤田氏は最後に「私の決断と取り組みを理解してほしい」と求めたが、参加者から「改憲をどう思う」「希望の党への印象は」などと質問が相次いだ。

 終了後、栗田さんは「市民が野党共闘を望む声は届けることができた。あとは待つしかない」と話した。同団体は藤田氏が希望で出馬しても共産の谷中氏の支援に回らず「自主判断にまかせる」という。

 (青木ひかり)

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