• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

三重

<衆院5→4選挙区時代 こう戦う> 新3区・岡田克也氏(民進)

2017年6月24日 紙面から

 県内の小選挙区が五から四に減る次期衆院選の小選挙区に各候補者はどう備え、戦うのか。自民、民進、公明各党の現職議員を中心に、随時インタビューを掲載していく。初回は民進党前代表で新3区の岡田克也衆院議員(63)。一強の安倍政権の足元が加計(かけ)学園問題などで揺らぐ中、「民進党が次期衆院選の小選挙区で百議席取れば、その次の選挙で政権交代が見えてくる」と語る。

■新区割り

 −新3区を細かく回っていると聞く

 四日市市の新しく3区になるところで後援会づくりをしていく。党代表の時は難しかったが、今は来るなと言われない限りどこでも喜んで行く。地元は政治家の現場。よそでの講演はしゃべるだけだが、地元は双方向で、企業や地域の話を聞いて民意を理解する。

 −県内で次期衆院選はどう戦うか?

 1、2区は有力な現職。中川正春さんは旧2区でも勝っている。新区割りでは(津、松阪市の)1区も勝負できる。前回、旧4区で旧民主党は候補を出せなかったが、松阪市を立て直すのが松田直久さんの仕事。人口が多い津の市長もやっていた。ただ、(自民の)田村憲久さんも津に勢力を持っており、厳しい戦いになる。

 新4区の藤田大助さんは一軒一軒歩くとかミニ集会とか、もっと努力しないといけない。ちゃんとやれば勝てる。不退転の決意でやってもらいたい。

 次の選挙で民進党は小選挙区で(前回より約六十多い)百議席取りたい。三重は前回の二から三議席に増やすため1、4区どちらかは小選挙区で勝ちたい。

 −野党共闘はどうするか? 支持団体の連合三重は共産党に抵抗感があるのでは?

 自民と競っている小選挙区で野党から二人は出ないよう、党執行部の責任でやる。ただ、連合と共産党に一緒に活動してくれとは言っていない。

 −三重は全国で唯一、民進系が県議長を握る。強さの理由は?

 一九九五年に北川正恭さんが知事選に出たとき、県議会にも新しい人が多く当選した。そういう議員が成長して、一部が松田さんのように市長になり、芝博一さんのように国会議員になった。人材の良い循環ができるようになった。

■知事との関係

 −鈴木英敬知事が参院選で自民候補を応援した

 前回知事選で県議会の新政みえや連合三重は鈴木さんを推薦したが、旧民主党は推薦しなかった。彼は衆議院志向で、やがてまた自民から国政に出ると思う。だから参院選のことは驚いていないが、知事選で「県民党」と名乗りながらあれはないだろうとは思う。

 −鈴木知事が3区から国政に出ることはあり得るか?

 もしきたら正々堂々勝負する。彼が出馬のタイミングをどう考えているかだ。(自民の)川崎二郎さんの後かもしれない。2区か3区だろう。

■政局

 −加計学園問題への追及が続く。内閣が身内に都合の良い行政をすることは可能か?

 官房長官がうそを言った。存在する文書をないと言い、こらえきれずに再調査になった。内閣が霞が関の人事権を持つことは間違っていないが、前提は公明正大な権利行使。都合よくねじ曲げるのは、権力の使い方を間違っている。(前文部科学次官の)前川喜平さんが言っているのは役人の矜持(きょうじ)。国民のために働く。特定の人の利益のためにやるのを耐えられない人は霞が関に結構いると思う。

 −小選挙区制で競える野党がないと、政権が暴走しても止められないのでは?

 安倍政権は次は憲法改正をやるだろう。おかしな政権だが、国民に気付いてもらえない。メディアコントロールもかなりやっていると思う。この国の将来が非常に心配。でも日本人はばかじゃない。いずれ立ち上がるだろう。安倍政権を倒すには民進党を立て直すしかない。あとは、自民党の中で批判の声が出てくるかだ。

 私は蓮舫代表に後を託したので支える。見どころのある候補者たちをしっかり後押しして選挙区で勝たせる。

 (森耕一)

主な政党の公約

新聞購読のご案内