石川
2017年10月18日 紙面から
県内三小選挙区を対象にした本紙の衆院選終盤情勢の世論調査では、自民が大きく支持を集め、「安倍一強」を批判する野党各党を引き離す構図が顕著になっている。年代問わず選挙への関心が高いものの、三割を占める支持政党がない層は大半が投票先を決めておらず、急な総選挙と急激な野党再編の動きで判断に迷う有権者が多い状況がうかがえる。(並木智子、太田理英子)
関心が「大いにある」と「ある程度ある」を合わせた「関心あり」は、男女合わせて78・4%。二〇一四年の前回終盤調査での62・4%を大きく上回った。
男女別でみると、男性は80・8%で前回より12・8ポイント増、女性は76・1%で18・8ポイント増。「あまりない」と「全くない」は男性が計18・4%で前回より13・6ポイント減、女性は計23・9%で18・5ポイント減だった。
年代別では、七十歳以上で「関心あり」が86%。四十〜六十代でもそれぞれ80%前後を占め、三十代は73・1%、二十代は66・1%と、幅広い年代で関心の高さが際立った。選挙区別の「関心あり」は、1区が79%、2区が77・1%、3区が78・9%と並んだ。
支持政党は、自民が最多の35%を占めた。前回選よりも6・3ポイント減らした。野党再編を巻き起こした希望は一割に満たず、伸び悩んでいる。
ただ、支持政党がない層は前回とほぼ同様の三割に上る。
選挙区別では、自民は3区で四割の支持を集める。1区は30・6%、2区は36・5%といずれも他党を引き離している。希望は1、2区が8%程度で、3区は6%にとどまる。支持政党がない層は1、3区で三割を超え、2区は二割強だった。
男女別では、自民がそれぞれ約35%、支持政党がない層はそれぞれ約30%。希望は、女性では8・6%と男性よりも約2ポイント多い。年代別では、自民が三十代と七十代以上の四割を占めるなど、全世代でリード。希望は七十代以上の支持が最も多い。
支持政党別に投票先が決まっているかを聞くと、小選挙区で「決めている」「だいたい決めている」と答えた人は自民支持層84%、希望80%、共産77%。支持政党がない層は46%で、半数以上が投票先を決めておらず、民進の分裂など構図が複雑化したことが影響しているとみられる。
比例代表では「決めている」「だいたい決めている」は、立憲民主が九割強を占め、自民、共産、公明は八割台、希望、維新が七割台。
支持政党がない層で「まだ決めていない」と答えたのは62%に上っており、小選挙区以上に迷いが生じている結果となった。