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岐阜

学生のホンネ、政治と選挙どう思う? 岐阜大生4人が議論

2017年10月20日 紙面から

新聞を読みながら衆院選について考える学生たち=岐阜大で

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 衆院選の投開票日が二日後に迫る中、岐阜大の学生四人に、「政治と選挙」をテーマに語り合ってもらった。衆院解散に大義があるかや、突然の新党への合流、分裂劇に関心が集まり、三極が争う構図となっているが、若者世代が見て感じている本音とは−。

 参加したのは、地域科学部四年の大塚陽也さん(23)と丸山純平さん(24)、大学院修士二年の葛谷泰慣(たいかん)さん(23)、応用生物科学部一年の杉山七海さん(18)。政局や各政党の主張を伝える記事を読んで、議論した。

 まずは、突然の衆院解散や野党再編のドタバタ劇について。丸山さんは「解散の大義が分からないと思いつつ、批判する野党も『いつでも受けて立つ』と言っていたはず」と与野党双方の姿勢に疑問を投げ掛ける。「ごたごたした政治に無力感がある」と、大塚さんも冷ややかだ。

 若者の低い投票率は、選挙のたびに問題視される。その一因として「住民票を移していない下宿生も多い。不在者投票が煩雑で、大きな壁になっているのでは」と葛谷さん。愛知県出身で下宿中の杉山さんがうなずく。「選挙のために帰省するのは面倒。十八歳になって選挙権が与えられたけど、不在者投票の手続きをよく分かっていない」

 では、今回の衆院選で四人は投票に行くのか。唯一、否定的なのが政治への無力感をこぼした大塚さん。「選挙と学校は似ている気がする。登校するのが当たり前の人もいれば、不登校の人はその状態が普通。投票しない人は当然のようにしないし、逆に投票に毎回行くようになるきっかけが何か知りたい」

 他の三人が投票先を決めるポイントは? 「高齢者より若者を重視してくれる人を選びたい」と杉山さん。葛谷さんは、国民との約束が並ぶ各党の公約は信じていない。「政権与党は特に、『これまで真剣に取り組めば実現できていたことでしょ』と思ってしまう。公約よりも何をやってきたかで評価したい」

 地元選挙区の複数の候補者のSNS(会員制交流サイト)をチェックし、実際に本人らに会ったこともあるという丸山さんは悩ましげだ。「政策本位で選べる知識や情報がある国民が、どれだけいるのか。それより最後は、自分が感じた人柄かな」

 (衆院選取材班)

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