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岐阜

<候補者の横顔> 3区

2017年10月16日 紙面から

(上から届け出順)

◆息抜きは孫との時間 武藤容治さん(62)自前

 曽祖父の代から四代続く政治家一家。二〇〇五年に父・嘉文氏の後を継いで初当選した。ところが〇九年の総選挙で落選したことが、政治信条を固めるきっかけとなった。

 「世襲と言われれば間違いない。立場を失い、旧民主党政権を見ていて、おごりなく、国のために働きたいと思った」と振り返る。

 昨年五月は、外務副大臣として伊勢志摩サミットを迎えた。「大臣を支え、日米関係を構築できた」と胸を張る。

 政界入りの前は、酒造会社などを経営する実業家だった。今は経済産業副大臣を務めており「商売繁盛の要の省庁。やりたいところに来られた」。国政報告会などでは、多くの時間を経済政策に費やす。

 公務に追われる生活で、リラックスできるのは孫と過ごす時だ。「おじいちゃんをしている時が息抜きの時間かな。家内はもっと手伝ってほしいようですが」と笑う。

 (大山弘)

◆候補者アンケート 

(1)選挙区内でお気に入りの場所は?

(2)生まれる前の過去に行けるとしたら、いつ、どこで何をしたい?

(3)関ケ原で有名な岐阜。自身を戦国時代の人物に例えると?

(1)国政報告会など、後援会の皆さんや自民党の仲間の顔が見られる場所。活動のパワーをもらえるから。

(2)いつの時代でも、どこでもいい。今と同じ活動をしたい。

(3)著名な人物に例えるほどの自分ではありません。

◆ギター奏で音楽鑑賞 井上諭さん(50)共新

 バブル景気絶頂期に羽島の縫製工場に勤めていた。九州、沖縄からの集団就職者と一緒に働いた経験が政治家を志す原点だ。

 「家が恋しいと、寮を抜け出す人もいた。好景気なのに、地元を離れて働かないといけない状況を、少しでも変えたいと思った。その気持ちは、今も変わらない」と話す。

 地場産業のアパレル産業が衰退していくのを目の当たりにした。かつて働いていた工場も既に廃業している。だからこそ、大企業優先でなく、地方の中小企業を優遇する経済政策の推進を訴える。「中小企業をほったらかしでは、日本全体が疲弊してしまう。地方を守り、安心して普通に暮らせる社会のために頑張りたい」と力を込める。

 趣味は音楽鑑賞とギター演奏。クラシックからハードロックまで幅広く聴く。「今はアイドル曲に注目している。元気だそうよという方向の曲が増えている気がする」とはにかむ。

 (本間貴子)

◆候補者アンケート

(1)選挙区内でお気に入りの場所は?

(2)生まれる前の過去に行けるとしたら、いつ、どこで何をしたい?

(3)関ケ原で有名な岐阜。自身を戦国時代の人物に例えると?

(1)人が住んでいる風景。どの土地にもそこに暮らす人たちの営みがあるから。

(2)生まれる少し前の時代。1954年に亡くなったドイツの作曲家フルトベングラー指揮のベートーベンをじかに聴きたい。

(3)庶民。土地を守り、地域を守ってきたただの人たちが一番力強いと思う。自分もそうでありたい。

◆空手黒帯マラソンも 阪口直人さん(54)希元

 大卒後、精密機器大手キヤノンに就職。休暇で訪れたインドで、マザー・テレサが造った貧困者のみとり施設「死を待つ人の家」に感銘を受け「国際社会の平和活動に貢献したい」と思いが募った。

 一九九二年六月、二十九歳で退職。翌月にカンボジアに渡った。長い内戦が終結し、新たな国づくりが始まっていた。国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の一員として選挙の運営を支援した。以来、モザンビーク、東ティモールなど、紛争地域で、民主化支援活動に取り組んだ。銃撃を受け死を覚悟した瞬間は何度もある。

 紛争地域での活動を通じ政治家を志すようになった。「紛争や戦争がどれほど人々の尊厳を踏みにじるのか。紛争は政治家が保身や利益のため誘導しているところがある」と強く実感したからだ。

 趣味は古民家巡り。日本固有の里山の情緒にひかれる。極真空手は黒帯。フルマラソンは三時間三十分台。

 (秋田佐和子)

◆候補者アンケート

(1)選挙区内でお気に入りの場所は?

(2)生まれる前の過去に行けるとしたら、いつ、どこで何をしたい?

(3)関ケ原で有名な岐阜。自身を戦国時代の人物に例えると?

(1)木曽川や長良川、その支流と里山の風景。澄んだ水、景色と調和した農村を眺めるとエネルギーをもらえる。

(2)昭和初期の日本。戦争を止めるため最大限の努力をしたい。政治家としての真価を問われる局面だから。

(3)上杉謙信。例えるのは難しいが、かくありたいとひかれる。勇猛果敢。私利私欲の戦はしなかった。

主な政党の公約

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