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岐阜

4区に籠山氏を正式決定 共産、共闘破算で全区擁立

2017年10月5日 紙面から

 共産党県委員会は四日、衆院選(十日公示、二十二日投開票)の岐阜4区に元飛騨市議の新人、籠山(こみやま)恵美子氏(62)が立候補すると正式に発表した。共産党は県内の全五選挙区で擁立し、2区を除いて自民党、民進党出身者と競う構図に。野党共闘を目指しながら、新党「希望の党」の登場でご破算となった無念を胸に、選挙本番へ向かう。

 「突然ですが、立候補することになった籠山です」。岐阜市で会見を、こう切り出した籠山氏は「安保法制の撤回、消費税廃止、立憲主義の回復を訴えたい」と力を込めた。

 前日、民進前職で4区から出馬する今井雅人氏に、希望の党から公認が下りたことを受け、出馬を決定。会見に同席した松岡清・共産党県委員長は「二年も前から野党と市民の共闘に取り組んだが、九月末に突如、新党ができた」と嘆いた。

 衆院解散が濃厚となってから、民進党県連代表だった今井氏と協議を重ねてきたという松岡委員長は「1、4区は民進、2区は共産、3区は双方が出ると合意した。5区は調整中だった」と明かす。

 民進党を離れた四人のうち、1区の新人、吉田里江氏は無所属となったが「党と党の合意は終わった。候補者同士の交渉になるが、連絡がない」と連携を否定。「共闘が壊れて自民党を利することになっても、その責任は民進党だ」と怒りを込めた。

 県内では各地に市民団体ができ、共闘を促す活動を続けてきた。ぎふ市民連合の加藤久雄代表は「市民の力が足りなかった」と振り返り「今後は、投票率を上げた上で、自民以外の候補の票を伸ばす、という活動に力を入れたい」と話した。

 (衆院選取材班)

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