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岐阜

30分で“合流”決断 民進県連、候補予定者

2017年9月29日 紙面から

 小池百合子都知事が代表を務める希望の党と事実上合流するとの民進党本部の方針を受け、同党県連は二十八日、前職の今井雅人県連代表とほかの衆院選立候補予定者三人について、全員が離党した上で、希望の党へ公認申請を出すことを決めた。

 ほかの三人は、1区新人の吉田里江さん、3区から出馬する元職の阪口直人さん、5区元職の阿知波吉信さん。

 この日、岐阜市の民進党県連事務所で三人とともに会見した今井代表は「(党本部の方針により)受け皿がしっかりできた。政権交代ができる戦いだ」と訴えた。

 今井代表によると、近く前原誠司・民進党代表に希望の党への公認申請を出し、前原氏が希望の党と交渉することになるという。

 一方、県内選挙区での共産党との連携について今井代表は「突然のことでもあり、整理されていない。今の段階で答えようがない」と語った。

     ◇

 衆院選に向け気勢を上げる選対会議のはずが一転、立候補予定者四人の離党と希望の党への事実上の合流を決める緊急会議に−。二十八日夜の民進県連幹部の会合。話し合いにかかった時間はわずか三十分で、「党の方針に従う」と、立候補予定者から異論は出なかった。

 会議後に開かれた記者会見では、四人とも“合流”を前向きに捉える発言に終始した。

 1区の吉田里江さんは「安倍政権を倒すためにも、前原代表を信じて勝利を目指していく」ときっぱり。3区の阪口直人さんは「地域からは『わくわくする』という声もある。政治を国民の手に取り戻すには、野党再編が必要」と思いを新たにした。

 5区の阿知波吉信さんも「安倍一強政治を倒すには、大きな力を結集する必要がある。断固戦い抜く腹を固めた」と語気を強めた。

 4区に出馬する今井雅人県連代表は「世論調査でも七割近い人が大義のない解散だと言っている」と自信をにじませた。

 ただ、民進党と希望の党には、改憲論や原発に対する考え方など、政策で食い違う部分もある。ある候補者は「支援者にどう説明すればいいんだろう」と不安をぽつり。今井代表は「今後、党の代表同士で政策の擦り合わせは必要だ」との見解を示した。

 (衆院選取材班)

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