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岐阜

世襲は本人見極めて 4区、金子氏が引退正式表明

2017年9月28日 紙面から

 岐阜4区の衆院議員金子一義氏(74)=自民、当選十回=は二十七日、地元の高山市内で会見し、政界引退を正式に表明した。後継には、長男で秘書の俊平氏(39)が出馬の意向を示しており「わたしのときも世襲批判はあったが、世襲だからだめというわけではなく、本人を見極めてほしい」と話した。

 金子氏は、衆院議員で蔵相などを歴任した父・一平氏の秘書を務め、一九八六年に後継として初当選した。金子氏は引退の理由について「政治家として、さまざまな修羅場をくぐり抜けてきた。だが今は全力投球できなくなっている状況にじくじたる思いが募った」とあらためて説明。

 約三十年の政治家人生で印象深かった出来事に、国土交通相の時代、広島県福山市の景勝地「鞆(とも)の浦」の埋め立て・架橋計画の事業停止に携わったことを挙げた。飛騨地域にも歴史的建造物が多いことから「後世に残すべきものを、わたしたちの代で壊してはいけない」と振り返った。

 会見に先立ち、金子氏と俊平氏は後援会幹部会に出席。幹部らは俊平氏が後継となることを全会一致で承認したという。俊平氏は二十八日に自民党県連に公募の申し込みをする予定。俊平氏は「まずは公募を勝ち抜き、地域の声を与党という立場で国に届けたい」と話した。

 (坂本圭佑)

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