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岐阜

「いざ解散」臨戦態勢 立候補予定者奔走

2017年9月25日 紙面から

 安倍晋三首相が二十五日にも衆院解散の時期を表明するとみられる中、県内の立候補予定者の陣営は二十八日となる公算が大きい解散を見据え、準備を急いでいる。週末の二十三、二十四の両日は現職の多くが地元で活動。知名度アップを期す新人らもアピールに奔走した。

 ■激戦迫る

 元国土交通相の自民現職、金子一義さん(74)が引退表明した岐阜4区。二十三日夜には、前日に出馬の意向を示した長男の俊平さん(39)が東京から高山市へ戻り、二十四日にかけてあいさつ回りをした。党県連は次の候補の公募を開始。俊平さんは「正々堂々と応募し、認めてもらいたい。短期戦だがしっかり訴える」と話した。

 民進現職の今井雅人さん(55)は高山、可児両市など広い選挙区を回ってイベントや会議に出席。「解散と同時に、選挙区内の四つの事務所で始動できるよう準備を進めている」と臨戦態勢に触れた。

 ■早くも論戦

 論戦も既にヒートアップ。二十四日、JR中津川駅前で演説した岐阜5区の民進元職、阿知波吉信さん(54)は「解散は本当に国民のためか。森友、加計問題の説明がつかないから解散しようとしているとしか思えない」と安倍政権を批判した。

 一方、岐阜3区の自民現職、武藤容治さん(61)は二十三日、各務原市での国政報告会で「解散の大義は、就学前教育の財源に消費税を充てることや、北朝鮮問題への対応になると思う」と説明した。

 ■せわしく準備

 総務相として多忙な岐阜1区の自民現職、野田聖子さん(57)は、二十三日に数時間だけ県内へ。公示後も、選挙区を空ける日が多くなりそう。同日に岐阜市で街頭活動をした民進新人、吉田里江さん(51)は「市内の全校区に後援会支部を作った。地道な地域回りを続ける」と力を込めた。

 岐阜2区の共産新人、森桜房義さん(60)は大垣駅前などで街頭演説。党西濃地区委員会の宣伝車はこの週末まで海津市議選の候補者が使っていて、陣営関係者は「急いで装備を戻し、衆院選で使える状態にしたい」と話した。

 (次期衆院選取材班)

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