衆院が今月末の臨時国会冒頭にも解散される情勢の中、次期衆院選でともに岐阜１区から立候補を予定している民進党の吉田里江氏と、共産党の山越徹氏が十九日、岐阜市内で開かれた野党共闘をテーマにした講演会に出席した。両氏は冒頭でともに、野党共闘に期待する発言をした。

　吉田氏は、民進党の新代表、前原誠司氏が憲法改正をマニュフェストに組み込むことや、野党共闘を白紙化する意向を示したことに触れ「今日は本当にブルーな気持ちで、皆さんに申し訳ない。私は自分の思いに正直に戦っていく。横暴な安倍政権を倒すには市民と野党がしっかりと手を携えて戦わなければならない」とあいさつした。

　山越氏は「市民と野党の共闘を、岐阜でも必ず実現させたい。吉田さんと私のどちらになるかは分からないが、一本化して必ず１区で勝ちたい」と述べた。

　一方、民進党県連と共産党県委員会の幹部は同日、取材に「（候補の一本化については）党本部の動きを静観している」と話し、具体的な動きについては否定した。

　講演会は民進、共産、社民三党の県組織と市民でつくる団体「ピースハートぎふ」が主催。野党共闘を訴える上智大国際教養学部の中野晃一教授が講演し、市民ら約二百五十人が集まった。

　（北村希）