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福井

投票率、前回上回る 台風影響懸念も55・92%

2017年10月23日 紙面から

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 県内の小選挙区の投票率は55・92%で、戦後最低だった二〇一四年の前回衆院選の50・00%を上回った。台風21号の接近に伴う悪天候によって、投票率の低下が懸念されたが、期日前投票を利用した人が多かったため、戦後最低を更新する事態は避けられた。

 ただ、依然として投票率は低迷しており、県内でも有権者の政治への関心をいかに高めるかが、あらためて課題として浮かび上がった。首相による衆院解散の意向表明から投開票まで一カ月弱しかなかったため、選管による啓発活動が十分に浸透しきれなかった可能性もありそうだ。

 県内の自治体で最も高かったのは、おおい町の69・25%。最低は鯖江市の50・18%だった。

 公示直前まで候補者の顔触れが固まらず、最終的に自民、希望、共産が対決する構図になった福井1区は54・79%だった。

 民進から出馬を予定していた元職が急きょ希望から立候補することになり、1区と同様に自民、希望、共産が対決した2区は57・53%だった。1区、2区とも前回の投票率を上回った。

 戦後、県内の衆院選の投票率は70〜80%台で推移していたが、一九九六年に初めて60%台に落ち込んだ。 郵政民営化が争点になった二〇〇五年、自民から民主に政権交代した〇九年の衆院選では70%台に持ち直した。だが、一二年、一四年の衆院選では再び下がり、戦後最低の更新が続いていた。

 (松尾博史)

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