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福井

熱く力強く、雨の最終日  

2017年10月22日 紙面から

 各候補者は21日、選挙カーを走らせたり、街頭演説をしたりと「最後の訴え」に奔走。有権者へ向けた声量は極限まで高まり、支援者との握手にもいっそう力がこもった。 =上から届け出順

◆1区

◆ひどい政治変える 金元幸枝さん(59)=共新 

 共産新人の金元幸枝さんは、福井市内での遊説で選挙戦の最終日を締めくくった。街頭演説では「一票一票でひどい政治を変えましょう」といつもと変わらぬ優しい口調で今回の選挙の意義を訴えた。度々「みなさん」と語りかけるように繰り返し、考えを説いた。

 有権者を見つけるとダッシュで駆け寄り「最後まで頑張ります」。相手の目を見つめ、穏やかな表情で握手。「政治を決めるのは国民の声です」と語気を強める場面もあったが、最後まで笑顔を絶やさず走り抜けた。

(中場賢一)

◆前に進むしかない 稲田朋美さん(58)=自前

 自民前職の稲田朋美さんは、永平寺町と福井市で支持固めに奔走した。市中心部の駅前電車通りでは選挙カーから身を乗り出し、勢いよく手を振った。車から降りると雨の中、傘も差さずに夫、長女、長男の家族総出で街頭に立った。

 公示日以降、有権者との触れ合いで「どんどん元気になった」。この日も沿道で待つ支援者の手を時間をかけて握った。演説では、支援者を前に涙をこらえる場面も。「どん底から選挙戦を始めた。もう前に進むしかないんです」。自らを鼓舞するように声を張り上げた。 

(山本洋児)

◆街頭演説で勝負した 鈴木宏治さん(43)=希新

 希望新人の鈴木宏治さんは、福井市内の住宅街や幹線道路などで最後の訴え。イメージカラーの赤いラインの入ったスニーカーを履き、動きも軽快。住宅街での移動中は手を振ってくれる人がいると車から降りて駆け寄り、握手した。 

 午後八時直前、米松一の交差点で、仮設の照明の下、ビールケースの上に立ち最後の演説。しゃがれ声になりながら「街頭で勝負してきた」と選挙戦を振り返り、深くおじぎをしてマイクを置いた。その後もJR福井駅周辺で通り掛かった人に手を振り、握手を求め続けた。 

(片岡典子)

◆2区  

◆最後まで支援願う 高木 毅さん(61)=自前

 「明日の投票箱が閉まるまで支援をたまわりたい」。日が沈み、買い物客が集まる敦賀市内のスーパーマーケット近くに立った自民前職の高木毅さん。行き交う車にも目を配り北陸新幹線や原子力の課題解決を訴えた後、身長一八四センチの体を何度も深く折り曲げて支持を求めた。

 鯖江市でこの日の遊説をスタートさせた高木さん。住宅街では数分走るごとに車を止め、打ち付ける雨も気にせず玄関先の有権者に駆け寄って握手。 

 夕方まで丹南地域を細かく回り、声を響かせていた。

(米田怜央)

◆声 国政に届けます 斉木武志さん(43)=希元

 希望元職の斉木武志さんは朝、越前市の国道8号交差点で、通行車両に向かって手を振り、選挙戦最終日をスタート。選挙カーで同市や鯖江市を巡り「あと一押し、あと一押し」と言葉を重ねて支援を求め、「皆さんの声を国政に届けます」と熱っぽく訴えた。

 民家の軒先まで駆け寄り、住民と両手でがっちりと握手も交わした。

 鯖江市の商業施設前の演説では「相手の背中を視界に捉え、接戦になっていると感じている。あと、お一人のお声かけをお願いしたい」と呼び掛けた。

(鈴木啓太)

◆疑惑の糾明に力を 猿橋 巧さん(63)=共新

 共産新人の猿橋巧さんは、関西電力高浜原発を見渡す高浜町音海の防波堤から街宣をスタート。「原発再稼働に反対する唯一の候補」「地元出身」をアピールしながら、嶺南二市四町を巡った。

 初日から履くスニーカーは、白さがくすんだ。路地も丹念に回り、手を振る人を見つけては降車。「お疲れさま」とねぎらわれると「なんとか最終日まで駆け抜けることができました」と手を握って感謝した。

 「選挙後の国会で、種々の疑惑の糾明ができるよう、力を与えてください」と訴えた。

(山谷柾裕)

 

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