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福井

<候補者の横顔> 2区

2017年10月13日 紙面から

 (上から届け出順)

◆週何回かジム通い 高木毅さん(61)自前

 第三次安倍改造内閣で復興相を務め、東日本大震災の被災地に三十九回、足を運んだ。「明るく頑張っていて、逆に元気をもらった」。責任を持って支援する必要も感じ「糧になった」と振り返る。原発再稼働を推進する立場だが「福島の事故は絶対に忘れてはいけない」と語気を強める。

 六期十七年務め、五歳から生後一カ月まで五人の孫の祖父になった。「一緒に暮らしていないし、まだまだ若いと思っているので実感がない」と笑う。大学生の次女と東京で二人暮らししながら週二、三回ジムに通い、健康には自信がある。息抜きのお酒を楽しんでも二日酔いはしない。

 敦賀市長だった父の影響もあり、小学二年生の作文で将来の夢を「総理大臣」と書いた。「政治家は生きがいになる」と実感を込める。「経験、人間関係を発揮しながら国、福井のために頑張る」

 (米田怜央)

 【公約】(1)地方にも中小零細企業にも実感できる景気回復を図る

(2)農林水産業は、県の重要産業で日本の食を守る大切な仕事。さらなる活性化を進める

(3)混沌(こんとん)とした原子力政策を明確にし、電力の安定供給を図る

(4)新幹線は、一日も早く敦賀から小浜経由大阪までを完成させる。そのための財源2兆1000億円をつくる

◆家族とテレビ電話 斉木武志さん(43)希元

 NHKでアナウンサーや報道番組の取材、制作をする中で「予算、法律の在り方を自分から変えていかないと、日本の将来の豊かさは確保できない」と決意し、民主党の公募に応募。二〇〇九年の衆院選で静岡7区から出馬し比例復活で初当選し、原子力規制委員会の立ち上げに携わった。

 一二年の選挙では涙をのんだが、昨年六月、原発立地自治体を抱える福井2区の候補者として、越前市に移住。「大きな課題に国会議員の経験値を生かせる」と意気込む。取材者だった経験は「多面的な視点で物事を捉え、一番いい解決策を探す」という点で役に立っている。

 学校に通う子どものことを考えて、妻や三人の子どもとは離れて暮らす。テレビ電話で、家族や愛犬とやりとりすることが癒やしになっている。趣味は海釣り。「自然と一体化するのが楽しい」

 (鈴木啓太)

 【公約】(1)消費増税を凍結。お友達・支持団体還元型の分配から納税者・国民還元型の分配に見直す

(2)農業者戸別所得補償制度を再導入・法制化。若者の就農を支援し農業の平成30年問題を解決

(3)平和主義を堅持。南スーダンへの自衛隊派遣をやめ、予算はミサイル防衛システムの高度化に移す。近くは現実的に、遠くは抑制的に

◆県外の息子を思う 猿橋巧さん(63)共新

 二十九歳で旧大飯町議に初当選。町の青年団活動の中で、原発の誘致問題が取り上げられたことが政治に関わるきっかけだった。

 おおい町議も含め七期二十八年。脱原発を立地で訴える難しさもあり、前回の選挙で二度目の落選を経験した。しかし「運動が停滞したとき、底辺から支えることが大事」と主張はぶれない。十回目を迎える選挙戦の習慣はスーツでもスニーカーを履くことだ。

 この春、一人息子が県外の私立大に進学。「大学に入学する負担が重いことを肌身で感じた」。若者の貧困に改めて問題意識を持ったが、その若者へのアプローチに苦戦している。「息子もお盆に帰って来なかったので、こちらから訪ねましたよ」

 現在は、おおい町の自宅で妻と二人暮らし。軒先にはメダカが泳ぐ。「増えて仕方ないので、お裾分けします」

 (山谷柾裕)

 【公約】憲法破壊、民意無視、国政私物化の安倍政権を、市民と野党の共闘で退陣に追い込む

(1)原発再稼働反対。「原発ゼロ」の日本を実現

(2)戦争法を廃止し、戦争する国づくりをストップ、平和な日本を取り戻す

(3)森友・加計疑惑を徹底追及

(4)消費税の10%増税を中止

(5)教育の無償化、年金・社会保障削減の中止で、格差と貧困をなくす

主な政党の公約

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