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福井

予定者駆け回る <自民>1区稲田氏、2区高木氏

2017年10月1日 紙面から

◆信頼の回復を

 自民前職の二人は、閣僚辞任や過去の疑惑などで「負のイメージ」がつきまとう。失った信頼を取り戻すことはできるのか。有権者と対話を重ね、活路を見いだそうとしている。

 「ご心配をお掛けしました」。南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題で七月末に防衛相を辞任した稲田朋美氏(福井1区)は午後二時すぎ、福井市内の秋祭りに登場し、露店を一つずつ回って来場者と触れ合った。

 最初は硬かった表情も、来場者と握手をするうちに笑顔に。何度も写真撮影を求められ、全てに快く応じた。テントでは青年団と焼き鳥を頬張る場面も。「頑張らなあかんよ、応援してるから」。激励に「ありがとう」と元気よく返した。

 ただ、中には「同じ防衛相でも小池東京都知事と比べどこか軽い。もう期待できない」とささやく男性(69)も。失言、統制力不足…。防衛相の資質を問われたのは、遠い昔の出来事ではない。稲田氏は記者団に「厳しい声もいただいたが、もう戦いが始まったので、前を向いて堂々と頑張れという声が多い」と話した。福井、坂井両市で街頭演説し、安倍政権の経済政策や安全保障政策、公約に掲げる幼児教育無償化などを訴えた。

 一方、高木毅氏(福井2区)は、復興相時代に政治資金問題や過去の下着窃盗疑惑が報じられている。この日は午前九時に、地元の敦賀市内で開かれた幼稚園の運動会に来賓として出席し「子どもたちが教育を受けて、日本を支えてくれる。そんな政策を進めたい」とあいさつ。会場に集まった子どもや保護者ら約二千人に笑顔で手を振った。

 あいさつを聞いた保護者の会社員女性(30)は「本当に期待していいのかな」と複雑な表情を浮かべた。「どうしても悪いイメージが付きまとう。高木さんの言葉を素直に受け止めにくい」

 会場で記者団の取材に応じた高木氏は「そういった事実はない」と疑惑をあらためて否定。「(支援者には)承知いただいている。正々堂々戦っていく」と宣言した。「北陸新幹線を一日も早く完成させ、原子力政策に道筋をつける」と地域のために働く決意も語った。南越前町、越前町の支援者を精力的に回った。

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