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福井

高木氏を公認申請 2区、自民県連方針

2017年9月27日 紙面から

 次期衆院選に向けて自民党の公認争いが起きた福井2区について、党県連は二十六日、現職の高木毅氏(61)を党本部に公認申請することを決めた。選挙区と比例代表の現職二人が対立する異例の事態は、党内の混乱を最小限に食い止めたいという一点で収束した。

 非公開の県連執行部会が福井市大手三の県繊協ビルであり、現職の四人を党本部に公認申請することを決定した。党本部の公認発表は二十八日に予定されている。

 福井2区を巡っては、高木氏と県連会長の山本拓氏(65)=衆院比例北陸信越ブロック=が出馬の意向を示していた。県内は二〇一四年の前回衆院選で、一票の格差を是正する「〇増五減」により選挙区が三から二に減った。党本部の調整で、旧福井3区の高木氏が福井2区、旧2区の山本氏が比例へと回った。

 現職二人の出馬意向を受け、県連は県内の党員一万二千人を対象に、ふさわしい候補を選んでもらう調査を実施した。ただこの日の会合では、意向調査が会長の独断で進められたとの批判が相次ぎ、結果は一切、考慮されなかった。

 意向調査に関する合意形成が事前になされなかったことに、執行部の一人が会合の席上で「全然組織がなっていない。選挙を戦えるのか」と声を荒らげる場面もあった。

 山本会長は会合後、最終的な決定は党本部がするとした上で「混乱を円満に収めるためには従来のスキームが無難」と述べた。執行部のメンバーでない高木氏は、本紙の取材に「しっかりと勝利に向けて頑張るだけ」と語った。

 福井2区のほか、福井1区は稲田朋美氏(58)、比例は山本氏と助田重義氏(57)を党本部へ公認申請することを決めた。山本氏は前回を含め二回の選挙で、比例名簿登載上位が約束されていた。

 (山本洋児、中崎裕)

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