• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

福井

自民・山本氏、高木氏と公認調整か 県内選挙区情勢

2017年9月18日 紙面から

 県内二つの衆院選小選挙区は、ともに立候補予定者が出そろっていない。福井1区は、民進の公認候補者の擁立作業が難航。福井2区は自民県連会長で現職の山本拓氏(65)が比例代表からくら替え出馬の意欲を明らかにし、自民現職の高木毅氏(61)と党公認を巡る調整を経る可能性も出てきた。

【福井1区】

 自民は、現職で元防衛相の稲田朋美氏(58)の五選出馬が順当。稲田氏は自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)問題や度重なる失言を巡り、防衛相を辞任。県連内には「自業自得だ」と突き放す声もあったが、最近は「頑張ってほしい」と変わってきた。

 民進は対抗馬を擁立できていない。十七日夕、県連は1区の公認候補選考会合を開いたが決定には至らず。県議の山本正雄代表は「解散までに決めたい」とコメントした。二〇一四年十二月の前回選挙でも1区の公認候補を出せておらず、県連内には「二回連続の不戦敗は避けたい」(幹部)との声がある。

 共産は昨年十一月、新人の金元幸枝氏(59)を候補予定者に決めたと発表。金元氏は十七日、「臨時国会の冒頭で解散するならば、党利党略の解散だ」と安倍政権を批判した。

【福井2区】

 県内の自民現職二人が、選挙戦に向けて走り始める異例の状況。高木氏は「しっかりと戦う」と出馬意欲を示した。党公認には一四年に衆院小選挙区の〇増五減に伴って県内候補者を調整した際、「党本部で(当時選対委員長の)茂木敏充さんや県内国会議員らを交え、2区は次もその次も高木と決まった」と説明。「県連内で公認を話し合う必要はない」と主張した。

 自民の候補者選定の基本は「現職優先」だが高木氏には過去の疑惑があり、県連が調査。県連内には「ふさわしい候補を検討すべきだ」との見方もある。

 民進からは元衆院議員の斉木武志氏(43)が昨年六月に出馬表明。この日は「(与党にとって)臭い物にふたをする解散だ。森友問題、加計問題を追及される前にしちゃえという解散」と語り、自民との対決姿勢を強調した。

 共産から新人の猿橋巧氏(63)が立候補する。昨年十月に出馬会見し、この日は「安倍内閣の退陣を求めてきた私たちにとって解散は望むところ」と話した。

主な政党の公約

新聞購読のご案内