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台風避け期日前に行列 名古屋「予報見て不安に」

2017年10月21日 紙面から

◆三重・鳥羽など6離島は投票日前倒し

 二十二日の衆院選投開票を前に、台風21号が東海地方に近づいてきた。名古屋市内などの期日前投票所は二十一日、風雨が強まる前に投票を済まそうとする有権者で混雑した。三重県の鳥羽市と志摩市の六つの離島では、海が荒れて投票箱を運べなくなる恐れがあるとして、一日繰り上げた投票が始まった。

 名古屋市東区役所では、投票所となった三階の部屋に人が入りきれず、午前十時半時点で廊下に五十人以上の行列ができた。駐車場や庁舎のエレベーターにも順番待ちの列ができた。選管担当者も「期日前で一度にこれだけ大勢来るのは初めて」と驚くほど。職員は列の整理に追われた。

 東区内の自治会で役員を務める水谷栄一さん(74)は「普段は当日に投票するけど、予報を見て、さすがに不安になった。安全のため、地域のお年寄りにも、なるべく今日中に投票を済ますよう呼び掛けたい」と話した。

 二十一日の繰り上げ投票は、鳥羽市の神、答志、菅、坂手の四島と、志摩市の間崎、渡鹿野の二島が対象で、有権者は約三千三百人。台風接近で二十二日夜、投票箱を本土に運ぶ船が運航できなくなる可能性を考慮し、県選管が、県内初の繰り上げ投票を決めた。

 答志島の答志和具コミュニティセンターには、次々と島民が訪れた。主婦橋本令子さん(63)は「台風の中で投票所に行くのは大変で、ありがたい」と語った。漁師の男性(60)は「今日の島内投票で初めて、繰り上げ投票を知った」と話した。

 志摩市の二島では二十二日に予定されていた市議選の繰り上げ投票も行った。

 投票箱は二十一日夜、船で本土に運ぶ。開票は他地域と同時に二十二日夜に行われる。

◆締め切り時間7投票所繰り上げ 三重県選管

 三重県選管は二十一日、台風21号の影響を考え、衆院選の投票開日の二十二日、県南部の大台町の三投票所と紀宝町の四投票所で、投票締め切り時間を当初予定より一〜二時間繰り上げると発表した。

 (衆院選取材班)

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