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中部

希望ブーム、静観 中部の自民候補予定者

2017年10月2日 紙面から

 衆院解散から最初の日曜となった一日、新党「希望の党」や民進の動向など野党側の注目度が高まる中、中部地方で衆院選に立候補を予定する自民前職たちは地元であいさつ回りなどをこなした。「ブームはすぐ終わる」と冷ややかな態度を見せる人や、揺れる民進に同情する人も。「相手がどうであれ、ぶれずに政策を訴える」と平静を装う声が目立った。

 岐阜県中津川市で開かれた観光イベントで、岐阜5区の古屋圭司さんが商店主らと握手して回った。当選九回のベテランは「私の初当選後に三十以上の新党が生まれたが、ほとんど残っていない。ブームは終わるもの」と余裕の表情だ。

 後援会の会合に出席した古屋さんは新党に触れ、「テレビを見ていると面白いが、信頼につながるかどうかは別問題。私たちはこういうパフォーマンスはしない。具体的に取り組み、成果を出す」と述べた。

 希望の党から出馬を望む民進前職が相次ぐことに、愛知7区の鈴木淳司さんは愛知県長久手市の演説で、「かつて政権を担った民進党が、できたばかりの政党にのみ込まれるという驚くべき事態だ」と強調。滋賀1区の大岡敏孝さんは「考え方の異なる人たちの政党に入ろうとする方がおかしい」と正面から批判する。

 民進の中には希望の党への合流をためらう人も出てきた。三重1区の田村憲久さんは「相当悩んでいるのだろう。気の毒だ」と同情を寄せる。長野県では昨年の参院選で野党共闘候補が勝利。野党の中で希望の党に合流しないよう呼び掛ける動きもあり、長野1区の小松裕さんは「むしろ、信念を曲げず、希望の党に行かないで筋を通す人の方が手ごわい」。

 朝から祭り会場などを回った愛知15区の根本幸典さんは「他の政党の流動について言うことはない。今回も今まで通り、愚直に政策を訴える姿勢は変えない」と語る。

 (衆院選取材班)

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