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中部

主役奪われ、与党警戒

2017年9月29日 紙面から

 「小池新党」を迎え撃つ自民党の前職議員らからは、批判と警戒の声が入り交じる。

 「節操がない。新党に民進の大半が加わるなら、看板を変えただけだ」と語気を強めるのは、三重4区の三ツ矢憲生さん。4区では民進候補が希望の党から出馬する可能性があるが、「たとえ党が変わっても、候補者が変わるわけではない」と動じる気配を見せない。

 愛知10区の沖縄北方担当相、江崎鉄磨さんは「勝つために手段を選ばない寄り合い所帯は好ましくない」と批判する。小池新党を、細川護熙氏らが率いた非自民・非共産連立政権や、最近の民主党政権と重ね合わせ、「希望の党が政権を取るようなことがあれば、政治に大混乱をもたらすだろう」と話した。

 八月の内閣改造で総務相に就いた岐阜1区の野田聖子さんは衆院本会議に出席した後、党本部で公認証書を受け取った。小池百合子東京都知事を「すごい勝負師だし、胆力も天性の勘もある」と評価。一方、「知事は一人だけど、政党は組織体。小池さんだけで政党があるわけではない」とも。「緊張感ある真剣な勝負ができる」と表情を引き締める。

 福井2区の高木毅さんは「侮れない」としつつ、「民進でも希望でも、私たちは頑張って勝ち抜くだけ」。長野4区の後藤茂之さんは「毎日、小池さんばかりテレビに映るのは、自民にとって困難な状況」と警戒する。夕方、地元入りした滋賀2区の上野賢一郎さんは後援会関係者との会合に出席。「実態が見えないのでよく分からない。私たちは政策を愚直に訴えていく」と困惑気味に話した。

 一方、公明党三重県本部代表の中川康洋さんは「全体像も分かっていない新党を気にするより、わが党の比例東海の三議席をしっかり獲得することに注力したい」と述べた。

主な政党の公約

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