• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

中部

「党利党略を優先、暗たん」 衆院解散方針で愛知知事ら発言

2017年9月19日 紙面から

 臨時国会の冒頭にも衆院解散の可能性が高まったことを受け、東海地方の首長からは発言が相次いだ。

 愛知県の大村秀章知事は十九日午前の定例記者会見で「北朝鮮の核・ミサイル問題が緊迫する中、なぜ今なのか。国民の安全より、党利党略を優先することに暗たんたる思いがする」と述べ、安倍晋三首相を強く批判した。

 森友、加計学園の説明責任が果たされていないことも指摘し、「何のための解散なのか、大義がない。(安倍首相は)丁寧に説明すると言いながら、説明どころか、議論の場すら、つくらない。疑惑隠し解散。多くの国民はそう受け止めるだろう」と続けた。

 総選挙となった場合の争点は「安倍政権を続けることが是か非か。この一点に尽きる」と語った。

 名古屋市の河村たかし市長も十九日、「加計学園などの問題から逃れようとしているのでは」と指摘。さらに、「北朝鮮のミサイルや核爆弾の問題がある、ものすごい時に、とんでもないことだ」と非難した。

 一方、三重県の鈴木英敬知事は「北朝鮮情勢を考えると、この時期での解散はやむを得なかったのではないか」と理解を示した。

 今後、時間がたつにつれて経済制裁の効果が出始めて北朝鮮が暴発する恐れや、来年に中間選挙を控えるトランプ米大統領が北朝鮮への態度を強める可能性を挙げ、「その時期に政治的空白をつくる方がリスクが高いと考えたのでは」と推し量った。

主な政党の公約

新聞購読のご案内