午後十時近くに当確が決まると、工藤彰三さん（自前）は名古屋市熱田区の事務所で支持者に「争点のないような選挙だった。与党への厳しい空気も感じた。災害対策を進める。一歩一歩着実にやっていく。私はぶれない」と述べた。

　前回、前々回は共産以外の野党候補が二つに割れて有利に働き、小選挙区で勝利。今回、共産以外の相手は牧義夫さん（希前）一人で危機感は強かった。

　組織を固めるため、選挙区内に九人いる自民県議、市議の後援会や支援企業を回り、夜には二十九カ所の個人演説会をこなした。選挙戦の中盤以降は麻生太郎副総理や安倍晋三首相の応援で無党派への浸透を図り、「接戦」を訴えて組織を引き締めた。

　牧さんは比例復活したが、選挙区での敗戦に「政権の白紙委任につながり残念」と話した。