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愛知

三都連合活動は継続 知事「地方分権推進」認識同じ

2017年10月12日 紙面から

 衆院選公示を受けて大村秀章知事は十一日、特定の政党とは距離を置く姿勢を示した。定例会見では「個人的なつながりのある人にエールは送るが、特定の政党は支援しない」と述べた。東京、大阪との「三大都市圏連合(三都連合)」に変更はなく、地方分権などを加速させる原動力とする。

 大村知事は先月末、希望の党と日本維新の会をそれぞれ率いる東京都の小池百合子、大阪府の松井一郎両知事と三都連合で合意。地方分権や成長戦略、環境エネルギーなどの共通政策を発表した。

 三知事そろった街頭演説にも言及していたが、東京・銀座に七日、小池、松井両知事と河村たかし名古屋市長が集った街頭演説には参加しなかった。

 大村知事は「三知事で演説会の段取りなどを相談してきたが、(小池知事とは)認識に違いがあった。希望の党の個人演説会ということになったので、遠慮させてもらった」と語った。

 続けて「選挙戦が始まった以上、今後も政党の演説会などは遠慮する」と述べ、選挙戦中は政党色が前面に出ている小池、松井両知事との演説には加わらない意向を示した。

 希望が、大村知事に相談することなく、「事務局のミス」で一方的に顧問に就任したと五日午前に発表し、午後に取り消した一幕など、政党のあり方に対する一定の不信感も背景にあるとみられる。

 「(小池、松井知事とは)地方分権をしっかり進めていこうという認識は一緒。地方から国にもの申す」と語り、三都連合の活動は衆院選に関係なく、継続する。

 報道陣から消費税増税や安全保障など、衆院選の争点となる質問も出たが、「選挙戦中」を理由に明確な回答は避けた。ただ、森友・加計(かけ)学園問題や地方分権、改憲、原発などの争点を挙げ「与党には説明が、野党にはただす責任がある。与野党がしっかり議論してほしい」と語った。

 (豊田雄二郎)

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