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愛知

アベノミクス評価は? 候補予定者公開討論会

2017年10月9日 紙面から

 十日公示の衆院選を前に、愛知5区(中村、中川区、清須市など)と4区(瑞穂、南、港、熱田区)の立候補予定者による公開討論会(名古屋青年会議所)が八日、中村区と瑞穂区でそれぞれあり、憲法改正や消費税の問題などを議論した。

■5区

 自民前職の神田憲次さん(54)=比例東海=と、希望の党新人の野々部尚昭さん(47)が出席。立憲民主党から出馬する民進前職の赤松広隆さん(69)は欠席した。

 憲法は両氏とも「改憲」で一致したが、九条へのスタンスには温度差も。神田さんは北朝鮮情勢を念頭に「(ミサイルの)ボタン一つで戦争の危険にさらされる状況。加憲か改憲か、国民と一緒に議論すべき時期」と述べたが、野々部さんは「議論は逃げないが、国を二分する問題なので優先順位は低い」。

 争点の一つでもあるアベノミクスの成否は、神田さんが「株価や雇用状況の改善で、及第点はもらえる」と評価する一方、野々部さんは「低所得者、中所得者に利益がない」と指摘した。

 地方創生に関して、神田さんは「(自民党は)農業の六次産業化や地方の中核企業への支援策を打ち出した」とアピールしたが、野々部さんは「地方交付税はひも付きばかり。国は市町村の声を聞くべきだ」と述べた。

■4区

 自民前職の工藤彰三さん(52)、共産新人の西田敏子さん(63)の二人が登壇。民進前職で希望公認の牧義夫さん(59)=比例東海=は欠席した。

 経済の現状を問われた工藤さんは「現政権がデフレ脱却に取り組み、若干上向いている」と実績を強調。西田さんは「好景気なのは一部だけ。大企業の利益がしたたり落ちてこない」と指摘した。

 消費税10%には工藤さんが賛成、西田さんが反対の立場。工藤さんは「社会保障費は着実に上がる。若い人ばかりに多くのつけを回すのは酷」と訴え、西田さんは「消費税は低所得者の負担が大きい。大もうけしている人に負担をしてもらう」と話した。

 地方創生では、西田さんが「農業を守り、基幹産業にするべきだ。食料自給率を上げていく」と主張。工藤さんは「道路整備を進め、暮らしを豊かにし、名古屋を地方再生のモデルにしたい」と語った。

 (今村太郎、中村禎一郎)

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