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愛知

民進新人と維新元職、出馬調整は? 10区

2017年10月1日 紙面から

 愛知、東京、大阪の三知事が三十日行った会談で、新党「希望の党」と日本維新の会が、東京と大阪では候補者のすみ分けをすることで合意したが、他の選挙区は競合の可能性が残された。愛知10区(愛知県一宮市など)は、希望の党の公認を目指す民進新人と、この日公認が決まった維新元職が立候補を予定しており、「自分こそ地元の代表」と譲り合う気配はない。 

 「希望の党の公認は出ると思う。10区の代表として皆さんの声を届けたい」。民進新人の安井美沙子さんは三十日朝、一宮市内の喫茶店で開いた支持者との交流会で希望の党から立候補を目指す意思を示した。

 二〇一〇年に参院愛知選挙区から旧民主で初当選したが、昨年の参院選は民進党本部の方針で出馬を見送り衆院へ転身した。民進を離党していち早く、希望の党に加わった長島昭久元防衛副大臣や細野豪志元環境相に近く、安井さんは党公認が出ることを確信している。

 「維新として戦う軸は動かさない」。維新元職の杉本和巳さんは三十日午前、一宮市内での支持者との懇談で言葉に力を込めた。

 〇五年に公募で10区の民主党支部長になり、〇九年の衆院選で江崎鉄磨さんを破り初当選。民主が下野した一二年の衆院選前に離党し、みんなの党、維新と渡り歩いた。だが、10区で四回出馬しており知名度は高い。「十三年歩いて築いた地盤もある。希望の党が候補を出せば戦うだけ」と話す。

 自民は八月に沖縄・北方担当相に就任した前職の江崎さんが立候補を予定。前回選は江崎さんが他の三候補に四万票以上の大差で当選しているが、陣営幹部は「一本化されたら厳しい戦いになる」と野党側の動きを警戒する。共産新人の板倉正文さんも立候補を予定している。

(衆院選取材班)

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