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経済界や県民から大村さんに期待の声

2019年2月4日

 三選した大村さんに、地元経済界から「強力なリーダーシップを」と期待する声が上がった。

 中部経済連合会の豊田鐡郎会長は談話で「ここからの四年は、愛知県、中部圏の将来にとって極めて重要な期間であり、明確なビジョンと迅速かつ着実な実行力が求められる」として、とりわけ中部国際空港の二本目滑走路の実現に向けた取り組みに期待した。

 名古屋商工会議所の山本亜土会頭は「次世代産業の振興やまちづくりなど重要政策面で強力なリーダーシップを期待する」とのコメントを発表。事業承継や人手不足、消費税増税対応の遅れなどが心配されている中小企業に対する支援への後押しを要望した。

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 一宮市緑の自動車整備会社経営松田樹直さん(43)は人材確保に悩む中小企業支援を望む。一九二八年創業で自身が四代目。最近は整備士を採用しようとしても、なかなか応募がないといい、新知事には「地元で働きたくなる環境づくりに力を注いでほしい」と期待。小学校のPTA役員を務めており「子育て世代が働きつつ、地域とも関われるよう働く場を整えて」と話す。

 家族で投票所を訪れた西尾市城崎町の主婦渡辺久美さん(42)は、子育て支援策の充実を求める。春に娘が小学校に入るのに合わせて働きに出たいと考えているが、近くに頼れる親戚もおらず、子どもを預けられるのは学童保育くらい。「例えば仕事場に託児機能があったら、すごく安心。行政からの支援があれば、もっといろいろな働き方ができると思う」と要望した。

 名古屋市中区であった福祉イベントに参加していた同市南区の無職渡部克己さん(78)は「人生百年時代。高齢者が元気に暮らせるような政策を」と注文。身の回りでも、特に男性が退職後に引きこもって介護が必要になるケースが少なくない。ボランティアで趣味のグループをつくるなどしているが、自身も月十数万円の年金暮らしだ。「高齢男性が集まれるような企画や、サポートをしてほしい」と話した。

 選挙中に大村さんの街頭演説を聞いたという名古屋市熱田区の愛知学院大総合政策学部四年尾川周平さん(22)は「経済成長をさらに続け、東京一極集中を打破する」という大村さんの訴えに期待し「これまでの事業を継続して、さらに愛知を活性化してほしい」と望む。一方で「観光面では東京、大阪に見劣りしてしまっているので、ジブリパークなどで人が集まるまちづくりもしっかり進めてほしい」と求めた。

 入試シーズンと重なり、前日も大学入試だった豊川市の高校三年小野田菜緒さん(18)は「試験直前で演説は聴けなかったけど、少し空いた時間に候補者のホームページを見て誰に入れるか考えた」と話す。春以降、地元に残るかは決まっていないが「愛知でも西の名古屋と東三河は差があり、新しいものは西にできると感じてきた。東三河の発展にも力を入れてもらえれば」との思いを一票に託した。

 

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